漫画

『アクタージュ act-age 10巻』(著・マツキ/宇佐崎)感想とあらすじネタバレ

 

『羅刹女』のside甲(主演:夜凪)の舞台が始まります

「羅刹女」の公演まで残り数日。稽古は佳境に入り、出演者はそれぞれの思惑を胸に抱いて、迫り来る本番に思いを巡らせる。そんな中、サイド甲の演出家・山野上は夜凪が羅刹女を演じる上で、真に力を発揮させるためのある仕掛けを用意していると王賀美たちに告げるーー。

「bookより」

 

『アクタージュ act-age10』感想

 

舞台『羅刹女』のパンフレット付き

 

パンフレットの主演の二人は美しいが、無表情なせいか不気味です、、、、でも美しいです

 

パンフレットの中身は各出演者のコメントと経歴を記載されているので、それを読むのも面白いです(^^)

 

 

ただ一人の存在感を出す画力がすごい
本当に目立っているし、紙面越しでもスター性が感じられる

 

もちろん夜凪の羅刹女の冷たい雰囲気も醸し出されて、こちらまで息を呑んでしまいますし、鳥肌も止まりません

 

でも、ちょっと観客の?感情の流れがよく分からなくなってしまうのは私だけでしょうか?笑

 

あっという間に読んでしまうので、急に観客の気持ちが変わってしまって読み終わった時に「あれ?」となってしまいました(笑)

 

 

 

あらすじネタバレ

scene80 残り14日

 

千代子と阿良也だけの稽古。
阿良也には巌さんや劇団天球の仲間たちの声が聞こえています、きっと彼らならこう言ってくれると。

 

 

花子と王賀美
2人はBARに来ていました

 

花子は王賀美に頼む。王賀美は存在感を強すぎる
それが今回の舞台ではアダになってしまうので、存在感を弱めた演技をしてほしいと。

 

でも王賀美はそれを拒否する

 

scene81 サイド甲

 

本番まで7日

 

サイド甲(主演:夜凪)の稽古も佳境に入る
今まで避けていた黒山の事務所にも「敵には慣れておくべき」と言って顔を出すようになった

 

その雰囲気が冷たく刺すような緊迫感があり、夜凪の成長速度に共演者たちを戸惑わせています。花子からも「ある”仕掛け”を用意しているから、その時は夜凪を支えてほしい」と頼まれます。

 

 

scene82 告白

 

とうとう舞台「羅刹女」の公演日初日

「羅刹女」
あの手この手を使い、宝具 芭蕉扇を狙う孫悟空と羅刹女は何度も戦います。夫に化けた孫悟空に騙され屈辱を味わされようと、悟空の仲間たちが全員で襲いに来ようと、夫 牛魔王への怒りの炎を武器に何度も何度も戦い続ける

 

 

観客席には、夜凪の学校の部活動の友人や舞台「銀河鉄道の夜」で共演した劇団天球の皆んなが来ていました
控室ではサイド乙(主演・千代子)側も見ている

 

本番前の夜凪の雰囲気は、あれから変わらない
そんな夜凪に花子は、夜凪父と不倫関係にあった事を告白する。夜凪母の葬儀の夜も一緒にいた事も

 

 

scene83 大切なのは

 

夜凪の憎悪と怒りが花子の告白により膨れ上がります
父に対しての”怒り”と花子への”怒り”を身の内に潜ませながら、夜凪は舞台に上がる

 

夜凪の羅刹女が登場して、観客席は冷たい空気に包まれた
観客が役者から目を逸らすほど、その場は異様な空気に包まれた

 

 

scene84 ヒーロー

 

夜凪の作り出した異様な空気で観客を恐怖で支配していた

 

他の共演者たちは、花子のやり方を間違っていると訴える
でも幕は上がってしまった、ならば演技をするしかないと

 

孫悟空(王賀美陸)が、恐怖で支配された所へ観客たちのヒーローのように登場する

 

 

scene85 開戦

 

王賀美陸が登場したことにより、観客たちは安堵の表情をみせます
スター性の存在感は、夜凪との冷たい空気と拮抗していた

 

夜凪の存在感が勝った時、会場は恐怖に満ち
王賀美の存在感が勝った時、会場は歓喜に満ちた

 

王賀美は色々な天才を見てきた
その中でも夜凪のような”作品に愛される天才”が一番厄介で王賀美が一番欲していた才能でした

 

でも王賀美はそういった天才たちと戦う術を知っていました

 

 

scene86 必死

 

正と負の戦いに息を呑みます

夜凪も必死、王賀美も必死
ただ王賀美はその事に喜んでいた
らしくも無く過去を振り返るが、今日の芝居に幸福感を得ていた

 

でも王賀美陸には弱点があった

 

 

scene87 消費期限

 

王賀美はいったん下がり、孫悟空から羅刹女の夫・牛魔王に変化する

 

でも王賀美の1人2役は、王賀美の存在感がアダになっていました

 

王賀美陸の存在感こそ王賀美陸であり、彼のプライドだった
孫悟空の存在感のまま、牛魔王で出ていってしまう

 

でも羅刹女と牛魔王で対峙すると、羅刹女の怒りが勝ってしまい、王賀美の存在感が書き消えてしまう

 

千代子は演じ分けが希薄な王賀美のようになりたくなかった。飽きられるのが怖かった

 

 

scene88 俺の定義

 

夜凪の存在感が増すにつれ、牛魔王の王賀美は観客に嫌われていった

 

初めの王賀美は、恐怖で支配する夜凪から安堵をくれるヒーローのような存在感を放っていました。
牛魔王の王賀美は、妻・羅刹女を蔑ろいする軽い男。
それが観客たちが王賀美を嫌悪し、羅刹女の夜凪に同情、感情移入して。

 

いつの間にか観客の心は、王賀美から夜凪へと移って行っていました

 

 

おわりに

夢中で読んでしまいました

 

 

ちょっと観客の?感情の流れがよく分からなくなってしまうのは私だけだと思うのですが(笑)なんとなくですが表にして、まとめてみました!!

 

羅刹女(夜凪) 孫悟空(王賀美) 観客
夫・牛魔王に怒っている(花子の告白に、父との関係に、父が母を蔑ろにした事に怒っている) 暗闇の中から登場した、羅刹女が怖い
息も瞬きもできないほどの恐怖を感じる
登場! 王賀美(ヒーロー)が出てきて嬉しい!安堵
孫悟空と戦う 羅刹女と戦う 孫悟空がんばれ!!
小虫に変化して、目的の芭蕉扇を奪う

いったん袖に下がる

羅刹女の独断。怒りは治らない また会場が羅刹女の恐怖に支配される。怖い
牛魔王に化けて再登場 王賀美だ!安堵
怒りは治らない 羅刹女を抱き寄せて、軽薄な、傲慢な態度をとる なんだか、さっきまでと違う…
嫌な男
羅刹女ばかり目がいく
涙が出るほどの怒り 羅刹女が蔑ろにされて可哀想
本物の芭蕉扇を手に入れて、変化を解く

おそらくこんな感じだったかなと、、、、
分かりにくかったらゴメンナサイ、、、、

 

あとあと、帯にはなんと!!
『こち亀』作者の秋本治先生の推薦が!!
両さんもあたふた、ヒヤヒヤ?しながら読んでいます(^^)

夜凪父が小説家なのが意外でした。

映画関係の仕事かと思ってました

 

次巻は夜凪ver .の「羅刹女」は完結するはず
どんな終わりを迎えるか楽しみです(^^)