小説

『吉祥寺よろず怪事請負処 薄闇の森』(著・結城光流)吉祥寺シリーズ第3弾!!!

吉祥寺シリーズ第3弾!!!

すご腕陰陽師たちが頑張ってます!

吉祥寺のガーデンショップに居候中の大学生・保。住み込みの庭師・啓介とその異母弟・弓弦は、実はすご腕の陰陽師だ。ある日、熱で寝込んだ保のもとに「迎えに来たんだよ、たもつ」と呼ばう日陰色の子供が現れる。保に憑いている非常に危険なものらしく、昔不審な死に方をした啓介の兄・一貴との関連があるらしい。一方。屋外に出かけた保の妹・実梨の前にも、日陰色の子供が現れて!? 現代の陰陽師ものがたり、緊迫の第3弾!

bookより

『吉祥寺よろず怪事請負処 薄闇の森』感想

読みやすさ 
おもしろさ 
怖さ    
ミステリー 

 

保が聞こえていた声の解決編!

今回はミステリー度は低いです、むしろ無い?笑

日常の中で、保が怪異に巻き込まれ「怖い子供が約束を果たしに主人公・保に迫る。それを陰陽師である兄貴分が助けてくれる」お話メインです

 

じわじわと怖いです、、、、

シリーズ3弾にして、一番怖いかもです

ただの子供でなく「日陰色の子供」という表現が、幽霊のような薄い色の状態が想像できてしまいます。

三日月の口元

「きゃははははははははは」と笑う子供

これは普通でない、、、、表現が本当にうまい作家さんだと思います

 

だけど、作家さん本人は怖いホラー話は苦手と言っています。

これを読んだ後、そのことを聞くと「本当か???」と頭の上に「?」がたくさんついてしまいます 笑

 

謎坊主の正体も判明しました!!

謎坊主の正体を知りたい方は是非!!

『吉祥寺よろず怪事請負処 薄闇の森』ネタバレ

この先はネタバレも含む部分もありますので、未読の方はご注意を!

前回までの謎

 

2巻までで分かっている謎
  • 謎のお坊さんの正体
  • 保の記憶の子供、ささやき

保の記憶 どこかの白い霧の森の奥 と その中の人影

  • 白い霧の森 = おそらく幽世かくりょ
  • 人影    = 子供。「待ってるよ、たもつ」とささやく
  • 久世家長男の行方(母・夏緒の形見の帯飾りに長男の霊力が宿っている
  • 1巻の、7歳の保が約束したこと

2巻で分かっている謎です(おそらく)

これを日常(?)の中で解決していきます

 

1〜2巻

http://treeewind.com/novel/yukimituru-niwa1/

http://treeewind.com/novel/yukimituru-niwa2/

 

一話 呼ばいの声と葉擦れのうねり

舞台は7月

主人公・保は、風邪にうなされます。これは丹羽家では風物詩のよう。毎年この時期に風邪を引いてしまうようです。

そこに駆け付けたのは、実家にいる母と妹。保のSOSに駆け付けました。

今回は保が寝込んでいる間に事件が起きます

 

 

風邪を引いた保の枕元には、日陰色の子供。この子供は保に憑いている魔物でした

この時は、電話をかけた弓弦が電話越しでこの子供を追っ払います。電話越しでも保を助ける久世家の陰陽師「すげぇ」の言葉以外ありませんね

 

兄・保を心配して母とともに来た妹・実梨は、母の邪魔になってはいけないと外に出ます。

実梨は落ち込んでいました。「つけたよ」と言っていたのに保にあげたお揃いのストラップが、保の携帯についていなかったことに気づき落ち込んでいた時には迷子になっていました

 

迷子になった周りは不思議なところでした。そこにも日陰色の子供が。実梨をどこかへ連れて行こうとしてました

それを助けたのは、2巻で保を助けた謎の坊主でした。

 

不思議なところから出られた実梨は、家に帰れました。
保のストラップのことで落ち込んでいた実梨でしたが、家に帰ってきてた住み込み職員の啓介さんに付いてない理由を知りました

 

二話 招きの梢と見張りのカラス

保は、風邪の時のお礼や日々助けてくれる人たちにどう感謝を伝えるか考えてました。一つの案で、母と妹の大好きなチョコレートをプレゼントしようと吟味していました。

しかもただのチョコレートでなく、高級チョコレート

試しに購入してみたが高い高い、、、、諭吉が何人いても財布に北風が、、、、笑

 

 

その帰りに、また謎坊主に出会います

保は、風邪で寝込んでいた時に実梨に何か起こったことを知ります。何から助けたのかも。

 

保は謎坊主によって日陰色の子供と引き会わされ、日陰色の子供との約束を思い出しかけますが、駆け付けた啓介に阻まれます

 

三話 不運の時期と不吉の足音

弓弦が吉祥寺の高級チョコレート店に保を荷物持ちとして連れまわします 笑
世間話の中で保の誕生日がもうすぐなの聞きます

 

保は弓弦のチョコレートの荷物持ちをして外で待っていましたが、水色の靴を履いた子供(足元しか見えない)に狙われ、保の左足を奪います(物理的では無いです)

 

その間、啓介さんは別行動、ある依頼を受けていました

依頼者 谷口博(夫婦)

  • 2巻での依頼者・須川さんの紹介
  • 毎日夫婦でジョギングをしているコースで子供の足音を聞くようになり、その足音はだんだん家の近くまでついてくるようになります
  • それに気づくようになってから夫婦で怖い夢を見るようになった。夢の中んでも夫婦は走っていた
  • 夫は夢の中で手を引かれたが、橋を渡る前に逃げて目が覚めた
  • 次の日奥さんが夫と同じ夢を見た。目が覚めたとき目覚ましが鳴ったが、予定より3時間も早く鳴った
  • 2人の誕生日は8月。ひと月前に夫の叔父が亡くなった

依頼先には、謎坊主もいました。奥さんが今回の相談で依頼しバッティングしたようですが、一緒に谷口夫婦の相談を聞きます。

 

子供の足音は、日陰色の子供でした。狙いを夫婦から、啓介に変えさせ子供は啓介が術で吹き飛ばします

 

 

ここで謎坊主の正体が明かされます。
名前は我聞がもん。久世家の縁戚の久住家、久世一党の一員。

我聞は縁戚ではありましたが、ずば抜けた力の持った一人でした。啓介の兄のことも、その兄が亡くなった時期も知っています。

我聞はその一件は、弟・啓介の仕業だと思っています。
啓介の兄・一貴のことは一目置いていましたが、啓介に対しては見下しているようでした。だから、その兄を殺した啓介もその啓介に殺された一貴にも、久世家の次期当主に啓介を推した久住の人間に失望し、久世家に従うことが馬鹿馬鹿しくなって、家を出ました

その後仏門を叩き修行し、仏門を離れた後、久世家の縁のある塚や祠を壊して回っていました

 

四話 うつろ記憶とうろの口

八王子丹羽家(保の実家)

啓介は野菜を貰いに来ていました。この日は保の妹・実梨の体調がよくない日でした。だんだんと寝ている時間が長くなり、この日にはとうとう目を覚さなくなってしまいました。啓介が実梨にあげた魔除の鈴の色もドス黒く変色していました

実梨の体調を見た啓介は、実梨の体の中に魂がないことを感じ取っていました。

 

 

は、吉祥寺丹羽家で療養していました。弓弦と高級チョコレート店巡りの日に日陰色の子供に獲られてしまった左足は感覚がなくなり、久世家特注の松葉杖生活をしていました。

 

保は錫杖の音が聞こえ、持ち主の我聞に「ついてこい」と促されましたが迷っている時あの子供の声も聞きます。家なので啓介の結界の中だが、啓介から貰った魔除の鈴もドス黒く変色しているし紐は切れたしで、良くないことが起ころうとしているのは分かっているが、本能で「大変なことになる」と思い我聞を追いかけます。追いかけた先は、遊具のない公園でした。

 

我聞は遊具のない公園に、薄闇の森を出現させます。その中にはあの日陰色の子供が白い丸太を持って居ました

保は子供を森の先まで追いかけます

 

 

啓介は、保母と一緒に丹羽家の行きつけの医院に運び別れます。向かう先は、かつても行ったことのある山奥の森(=薄闇の森)。啓介は以前も保をその森で見つけ連れ帰りました。

 

過去

その日は、保の7歳の誕生日を迎える直前の時期。啓介がたまたま八王子の丹羽家に泊まった日、真夜中に保が居なくなっていました。

啓介は使役(人の目には見えない妖怪など)を使って保を探させ、その時に山奥の森で保を見つけました。

 

現在

その時の、7歳から数えで12年あの時と同じ年回り。日陰色の子供は毎年毎年、保が風邪を引く時期、誕生日間近の運気が下がる時に保へ呼びかけていた。そして12年目の今年を待っていたのです。

 

啓介は山奥の森(薄闇の森)で、保(生身です)と実梨の魂を見つけます。保は日陰色の子供とジャレていましたが途中啓介と合流できました。

 

保は、日陰色の子供との会話で約束したことを思い出しますが、啓介の力を借りて約束を無かったことにします(それも意外な方法で、、、、笑笑)

 

 

啓介は実梨の魂の入れ物として、兄・一貴の許しを得て帯飾りから一貴の霊力を出し、帯飾りに実梨の魂を入れます

 

兄・一貴の亡骸は、この薄闇の森にありました。でも連れて帰ることは出来ませんでした。

 

 

啓介は、保と実梨の魂を連れて帰り、日常が戻りました。

保と啓介が、山奥の森(薄闇の森)にいる間、弓弦も頑張っていました!見えない相手との囲碁勝負!保と啓介のために頑張って疲労困憊でした。

 

 

キーワード集(ネタバレ含みます) 分かっている謎

  • 日陰色の子供:魔物。保と約束をしている、保に憑いている
  • カラス:久世家の使役。丹羽家に何かあった時に弓弦啓介に知らせている
  • 誕生日直前:運気がもっとも下がって危ない時期
  • 薄闇の森:幽世。保が日陰色の子供と約束した山奥の森。啓介兄・一貴のいる場所?
  • 帯飾り:啓介の母と兄の形見。中に兄・一貴の霊力が入っていた

 

分かっている謎

  • 啓介兄・一貴の亡骸は幽世の沼にある。女が抱き抱えている
  • 久世家の当主はどうなるのか??

 

 

おわりに

 

1巻2巻で出てきた謎の解決編でした!

謎坊主の正体も判明!

 

吉祥寺のグルメ事情も更新されました 笑

あいかわずの 怖い話 × グルメ

今回はいくつかの高級チョコレート店の弓弦の見解がつらつらと 笑

 

買って食べ比べてみたいですが、、、、高級なのでできるかな

保のように「高ぇぇぇぇぇぇl」と叫びたくなります(^^;)

 

次巻は、またが謎が増えるのか、、、、

啓介兄・一貴は取り戻せるのか、、、、

久世家当主の座は誰のになるのか、、、、

 

だんだんと面白くなってきました!次巻、楽しみです!!

 

1〜2巻

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