少年陰陽師 番外編1
少年陰陽師 第8巻
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時は平安。稀代の陰陽寮・晴明の孫でありながら、見鬼の才がまったくない安倍昌浩・13歳。都外れでうちひしがれていると、目の前にぽとりと、不思議な白い物の怪が落ちてきて…(霧の籬を吹き払え)。年末年始の来客から身を隠すため、急遽安倍邸から無人の邸に移った藤原彰子。だがその邸には、さる姫君と笛師との、哀しい因縁が眠っていた…(うつつ夢に鎮の歌を)など計4作を収録した、少年陰陽師選りすぐりの短編集!!
bookより
『うつつの夢に鎮めの歌を』感想
読みやすさ
きっと好き
少年陰陽師の原点
昌浩と相棒もっくんの出会いのお話が入っている番外編です!!
きっと「始まりの物語」みんな好きかな!と思いました
話 | 時系列 |
---|---|
「霧の籬を吹き払え」 | 昌浩13歳元服前 もっくんとの出会い 見鬼の才復活 |
「朧の轍をたどれ」 | 彰子が安部邸に来て四日後 |
「うつつの夢に鎮めの歌を」 | 大晦日〜正月 |
「玉箒は愁いを祓う」 | 初春 |
その他の時系列です
「うつつの夢に鎮の歌を」ネタバレメモ
霧の籬を吹き払え
竹や柴などで目を粗く編んだ垣根。ませ。ませがき。
霧の「籬」は、祖父・晴明の術。
「籬」の奥に眠っているのは、昌浩の見鬼の才
昌浩と相棒・物の怪のもっくんとの出会いのお話で、
昌浩の封じられていた見鬼の才の復活のお話です
朧の轍をたどれ
窮奇を倒し、彰子を安倍邸へ迎えてから4日目のお話で
車之輔が式になるお話
昌浩が久しぶりに仕事に行くと、加冠役の藤原行成が妖に襲われたと聞きつけます
行成は車の妖に襲われ、仕事を休んでいました
行成の見舞いの帰り、問題の妖・朧車に遭遇し、喧嘩を?売られました
祖父・晴明の元にも退治の依頼があり、昌浩が代わりに引き受けます
車之輔も呼び、朧車を退治します
退治後、昌浩は窮奇の退治の時などいつも助けてくれる車之輔に報いたく、昌浩の式にならないかと提案し、車之輔は受け入れてくれました
うつつの夢に鎮めの歌を
安部邸での大晦日〜正月までのお話
安倍の親族は、安部邸に新年の挨拶にもちろん訪れる
でも、彰子が安部邸にいることは親族にも秘密にしている
「隠さねば!!!」
と、彰子を晴明の示した無人の邸に一時避難します
その邸は、とある宮腹の血筋の方が所有していたもので、零落し1人残された姫も流行り病で亡くなってしまった邸でした。
その姫は、妖の中では琴宮の姫と呼ばれていました。
琴宮の姫は、ひとりの雅楽師・(妖の中では)笛竹の君に想いを寄せられていました
笛竹の君は、姫に誠意を見せるために「百夜、休まず通い、笛の音を聞かせる」と約束をし通いました
最後の百夜目、笛竹の君は姫の邸に向かう途中に牛車に轢かれ亡くなってしまいました。
笛竹の君は、姫の元に通っていたことを誰にも言っていませんでした。琴宮の姫は最後の百夜目に笛竹の君が来なかった理由を知らないまま、流行り病で亡くなってしまいました
それが30年も前のことでした
琴宮の姫の想いは、姫の持ち物だった琴に宿っていました。
新春の夜
彰子は琴宮の姫の代わりに琴を弾くと、笛の音が聴こえます
笛を吹いていたのは、昌浩に憑りついた笛竹の君でした
笛竹の君と琴宮の姫は、昌浩と彰子の音によって
30年の時を経て、約束の百夜目の新春の夜に再会できました
玉箒は愁いを祓う
新春の夜 の 貴船
離魂の術で20歳の姿で
貴船の高龗神の元へ日頃の感謝を込めて、いい酒を供えに来ました
裏の意図で
うまい酒を献じたのだから、それなりの報いをよこせ
に、神は
(昌浩が)面白いうちは、気に留めておいてやる。
でした
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憂いを払うほうきにたとえて、酒の異名。
酒は悩み事や心配事を忘れ去ることができる素晴らしいものだと賞賛したことば。
「玉箒」の「玉」は、美称の接頭語。「箒」はほうきのこと。
酒は心配事や悩みなどを掃い去ってくれる美しいほうきのようなものだ、という意味から。
〜故事ことわざ〜
おわりに
番外編の中にも、細かに本編へ繋がるキーワードがあります
あとは本編で「いつのまに?!」と思うものもありますが、きっとここで解決するものもあるはず!