2018年 本屋大賞
第1位✨
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あなたを、助けたい。
学校での居場所をなくし、閉じこもっていたこころの目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはちょうどこころと似た境遇の7人が集められていた――
なぜこの7人が、なぜこの場所に。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。
生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。一気読み必至の著者最高傑作。amazonより
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学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。そこにはオオカミの面をつけた少女が待ち受け、こころを含め、似た境遇の7人が集められていた。城に隠された鍵を探すことで願いが叶えられるという。すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。本屋大賞受賞作。
bookより
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学校での居場所をなくし、家に閉じこもっていた”こころ”は、部屋の鏡をくぐり抜けた先にある城に通うようになる。そこで出会ったのは、境遇の似た仲間たち。7人それぞれの事情が少しずつ明らかになるなか、城の終わりの日が刻々と近づいてくる。鍵は見つかるのか、果たしてこの中の誰の願いが叶うのかーー。
ラストには驚きと多くな感動が待つ。本屋大賞受賞作bookより
『かがみの孤城』メディア
受賞 | 2017年 啓文堂書店文芸書大賞 このミステリーがすごい!2018年国内賞 ブランチBOOK大賞 2018年 キノベス! 第15回本屋大賞 |
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2022年 冬 アニメ映画公開!!
『かがみの孤城』感想
読みやすさ
おもしろさ
ミステリー
本屋大賞というだけあり、読みやすく本の世界へのめり込んでしまうほど没頭してしまうお話でした。
読み進めるたびに、続きが気になりどんどん読んでしまいました。
ミステリー × ファンタジー
そして、社会問題を提起した小説でした
題材は「学校」「不登校」
「本屋大賞」は読みやすいものばかりなので、予想外の題材でした。
中学生間のトラブル。学校の先生が状況判断できてないモヤモヤとした心境。親に話したら悲しませるでも聞いてほしい分かって欲しい気持ちとか…。
身に覚えのある大人はいるかと思う。
今思うと、「学校」は社会人になって毎日「会社」に行く練習・訓練だったなぁ。と転職した時に思いました。
10代の教育の場が何年も経って少しずつ変わってきているが、不登校に対してはあまり変わってないようにも感じました。でも10代の教育で、高学歴が順調にいい会社に就けるかと言われれば違うようなも気がしました。
実際私の妹も、偏差値の高くない高校に行って大学には行かずとも良い企業に就いています。
本の中でも、不登校だったスバルはゲーム開発で成功しています。
「不登校でも大丈夫だよ」
「学校の正しい道と思っているところから外れても、いつかはそれが正しい道になる」
そんなメッセージが込められたお話だと思いました
【毎日小学生新聞インタビュー】′22.03.17
『かがみの孤城』あらすじネタバレ
5月 安西こころ、はじまる城
中学1年 5月
こころは、学校ではなく家に居ます。学校に行けないかわりに「心の教室」のスクールに行く予定でしたが、当日の朝にお腹が痛くなり行けませんでした。
不登校になってしまったのは、クラスの一部の女子からのイジメです。
スクールにも行けず、学校にも行けず。部屋でこもっていると、部屋の鏡が光出していました。手を触れると鏡の中に引きずり込まれオオカミの面を付けた女の子に出会います
ビックリしたこころは思わず鏡から逃げ出しました。家に戻ってきたら、鏡は光ってませんでした
7人の子ども、城のルール
翌日 鏡が光っていました。昨日のは夢ではなかったようです。
勇気を出して鏡に触れるとまた吸い込まれました。
鏡の中には、こころを合わせた7人の子どもと昨日のオオカミの面を付けた女の子が居ました
- ポニーテールの子:アキ(中3)
- ゲームをしてる子:マサムネ(中2)
- メガネの子:フウカ(中2)
- 不思議な雰囲気の子:スバル(中3)
- 整った顔立ちの子:リオン(中1)
- 小太りの子:ウレシノ(中1)
オオカミ様はこの鏡の中の城に「7人が選ばれた」と言います。
この城には願いが叶う「願いの部屋」があり、それを見つけて出す城。ただしルールがある
城のルール
- 《願いの部屋》に入る鍵を探すこと
- 期限は3月30日まで
- 鍵が見つかったら期限を待たずに城の出入りが閉じる
- 城の開いている時間は9時から17時
- 17時までに帰宅しなかったらペナルティ
- ペナルティはその日来ていた人達の連帯責任
- 現実世界で誰かがそばに居る時、城は開かない
選ばれた7人の共通点。こころは「学校に行っていいない」ことだと思いました。でもその事を口にする子は誰もいませんでした。
城から帰った後、こころは6月になるまで城には行けませんでした
6月 勇気
出遅れた手前、なかなか城に行けなかったこころは勇気を出して城に行きました。
城に来ていたマサムネ、スバルと話し、マサムネとスバルは皆勤賞で、他の皆んなは来たり来なかったしてることを聞きます。
その中でもマサムネは鍵を真剣に探している。スバルは鍵より、マサムネの持ってきたゲームに興味があるみたいでした
マサムネとスバルと過ごして城の様子を教えてもらえました
城の様子・ルール
- 城に来ている時、来ている子の鏡が光っている
- 17時15分前になるとオオカミの遠吠えがする
- 鍵だけでなく、《願いの部屋》も探す
こころは翌日からも行くようになりました。
女の子のアキやフウカも来ました。でもフウカは部屋に部屋に籠っている事が多いようです。
アキは年齢では先輩に当たるので、ドキドキしながら話しかけましたが、気さくに可愛がる感じで話をしてくれました。でも学校の話は触れてほしくないようでした。
お昼過ぎには、ウレシノ。リオンは夕方に来ることが多いこと教えてくれました。
お昼を食べに一度家に戻り、城の皆で食べようとリンゴを持って城に来た時、ウレシノとマサムネがゲームをしていました。
ウレシノの願いが「アキと付き合いたい」こと。すでに告白して振られた事を笑い話のようにマサムネが教えてくれました。
こころは「そーゆー恋愛至上主義男子なんだな」と願いで人の心をコントロールすることに嫌な感じを思いましたが、それを口には出さず、持ってきたリンゴを男子たち(マサムネ、スバル、ウレシノ)と分けました
7月 恋多き男、女子
リンゴを切り分けた。その事なのか、別のことなのか、ウレシノからの恋のアタックが始まり城での居心地が悪くなりました。
そのアタック風景をフウカに見られた時「ばっかみたい」と言われ、それがこころに言ったのか、ウレシノに言ったのか分からなく、悩んで1日城に行きませんでした。
翌日
ドキドキしながら城に来たら、アキとフウカが仲良くお菓子を食べて話しているのを見てしまい、城から逃げ出してしましました
3日と土日。計5日間、城に行きませんでした
こころの願い
クラスメイトの真田美織を消すこと。
彼女は、クラスの中心的な存在。比較的な大きな学校なのに友達は多そうに見えました。彼女の好きな人は、こころが小学6年の時のクラスメイトの池田仲太。
4月の中旬
こころは突然彼に「大嫌い」と言われた。好き合っているでも付き合っているわけでもない。突然名呼び止められ言われた。
何が起こったのか分からなかったが、彼の後ろで真田美織たちが笑っているのが見えた。
彼は小学生の頃にこころの事が好きだったらしい。真田美織と付き合い始めた時その話をして、この行動に至ったらしい。
訳のわからない痴話喧嘩に、こころは巻き込まれたのだ。
決意、不登校の理由
月曜になり、ウレシノのアタックが迷惑な事、フウカに学校に行けなくなった理由を話そうと決意します
城の側の、こころの鏡の上にスバルからの手紙がありました
ゲームの間にはリオン以外の子たちが居て、ウレシノが見ていたのはフウカでした。驚異的な心変わりに呆れて、こころはゲームの間でなく城の中の自分の部屋に居た時、アキが女子だけのお茶会に誘ってくれました。
お茶会でフウカにウレシノの変化の理由を聞きました。
こころが城に来ないことをウレシノは相談してきて、「こころの鏡を抜けて家に行けるか?」と持ち掛けた時、フウカがそれは「ルール違反!!」と怒ったらしい。
そのことが原因かは分からないが、それからウレシノはフウカの事ばかりになったらしい。ウレシノの恋のアンテナには疑問を抱くが、、、、フウカがウレシノに怒ってくれた事、名前を呼んでくれたことが嬉しかった。
アキとフウカに、お礼を言って、こころ自身の事を打ち明けました。「恋愛系の話」がダメなこと。真田美織のこと。池田仲太のこと。突然真田美織たちが家に来たこと。
話を終えたこころにアキの「偉い」の一言に涙がこぼれました
8月 外の世界、お母さん
フウカの誕生日がありましたが、何も渡せなかったので翌日に地元の大きい商業施設のカレオに買いに行こうと思いましたが、久しぶりの外の世界に恐怖を感じてしまい、近所のコンビみまでしか行けませんでした
買いに行った午後の城に、フウカは来ませんでした。
フウカは夏期講習でしばらく来ないらしく、ウレシノもアキもあまり城に来なくなりました。
久しぶりにスバルが来る
翌日
フウカにプレゼントを渡すことができました。フウカは見た事がないお菓子に感激していました。
その日の夕方に、お母さんに昼間のことを聞かれ喧嘩をしてしまいます。
たまたま、仕事中の昼に家に帰ってきた時にこころが家に居ない事を知ってしまったのです。「どこで何をしているのか」を聞かれますが、「鏡の中の城に行っている」とは言えません。でも少し外に出たあの日の事を思い出し、外に出るとこも怖いのに「外に出ていた」と嘘をつくこともできない。
お母さんは、スクールの喜多嶋先生と連絡を取っていました。喜多嶋先生はお母さんに「こころが学校に行けないのは、こころのせいじゃない」と言ってくれていました
次の日、昼間にお母さんは帰ってきませんでした
ウレシノの宣言
その次の日の城
スバルは髪を茶髪にしていました。本人の意思でなく、兄とその彼女にやられたようです。
ウレシノが、2学期から「学校に行く」と宣言します。
今まで曖昧になっていた、城に来ている7人の共通点であろう”学校に行ってない”事を口にしたのである。
6人は城での過ごす時間は楽しいものでしたが、ウレシノだけは「楽しくない」と言います。
でもこの話で、実はリオンが日本の学校でなくハワイの学校に行っていることを知ります。城には、昼間に学校に行って終わってから来ていたのです。
リオンは城での過ごす時間が好きでした。現実でのハワイでは、日本人の友人はいなく、英語も上手く話せないので孤立していました。
9月 傷だらけのウレシノ
今度はアキが髪を染めてきました。
中旬に、学校に行くと言ったウレシノが来ました。でもその身体は傷だらけでした。そんなウレシノにマサムネは何も言わず、ゲームに誘います。
翌日の昼
ウレシノはお弁当を食べながら、学校での事を皆に話します。
そこで初めて”スクール”の事が話題に上がりました。マサムネやウレシノは”スクール”の存在を知っていました。でもスバルとアキは”スクール”の存在は知りませんでした
傷は学校で友達だと思ってた子達との関係が崩れ、乱闘になったみたいです。今、ウレシノの両親と学校では大騒ぎ。その中でもスクールの先生だけがウレシノ本人に「どうしたい」かを聞いてくれました。
ウレシノは「何もしたくない」と答え、でも城の皆には会いたくなり、今回城に来ました。
ある日
城から家に戻った時、喜多嶋先生が家に訪ねてきました。こころはお母さんと喧嘩した時の喜多嶋先生の言葉を聞いてみました。こころの事を「闘っている」肯定してくれ、紅茶をこころに渡して帰りました。
10月 城のルール
全員で”願いの鍵”について話をします。
マサムネとアキは真剣に鍵を探していました。お互い、城で鍵を探している最中に会い、協力と3月まで使わない約束をしようとしたところに、オオカミ様が来ます。
城のルール
- 願いを叶えた時、城での記憶を失う。叶えなければ、忘れない。
7人を「赤ずきん」と呼ぶオオカミさまは、伝言し忘れと言い城のルールを伝えます。その伝言にウレシノは協力話をしたばかりだけと「城でのことを覚えていたい」とアキたちのことを邪魔をする宣言をします
フウカは4月になっても、外の現実世界での連絡先を教え合って繋がりを残すものだと思っていたようです
アキはしばらく城には来ませんでした。
11月 雪科第五中学
協力話をした日からしばらく来なかったアキが制服姿で城に来ました。その制服はこころの通う雪科第五中学の制服でした
次々と城に来たマサムネたちは、アキの制服に驚きます。その制服はマサムネたち6人が通っている制服でした。リオンも日本に居たら行く予定の学校でした。
7人の共通点…?
雪科第五中学に通えない、行く予定だった、子供?
でも、7人は学校の話をするにもクラス数はあやふやの記憶で合致しませんでした。それぞれの小学校を照らし合わせましたが、お互いの存在に記憶はありませんでした
12月 真実、約束
リオンの提案で、25日に城でクリスマスパーティーをすることになりました。
家に戻る前に、マサムネが喜多嶋先生に会ったことをこころとウレシノに報告します。
お
その夜
こころはお母さんから、担任の先生が「クラスの女の子のことで話がある」と。「こころがクラスメイトの真田さんとケンカしたんじゃないか」とこころのお母さんに伝えたです。
こころは初めて「真田美織とその周囲の子たちが家に来たこと」「真田美織が嫌いなこと」「ケンカなんかしていないこと」をお母さんに話しました。
翌日の午前中
担任の伊田先生がこころの家に来ます。話したのはこころのお母さんと伊田先生でした。伊田先生はこころの心境も考えず「真田に会って話をしないか」提案して帰りました
午後にこころはお母さんと買い物に出かけ、こころの話を信じてくれたことにお礼を言いました。
25日 クリスマスパーティの日
リオンはお母さんの手作りケーキ。マサムネはプレゼント交換はなしだったが、少年漫画のグッズを山ほど持ってきました。
それはマサムネの相談のお願いをするための物でした。
「3学期に1日だけ学校に来てほしい」
マサムネは、3学期から他の学校へ転校する話が出ていました。でも転校してしまうと、もうこの城に来られなくなるのではないかと思い、転校をせめて4月まで伸ばすためのお願いでした。
アキが制服で城に来た日。「俺たちは助け合えるのではないか」と思っていたことを打ち明けます。
7人は、始業式の10日。学校に行くことを約束します。
1月 3学期
約束の前日 成人の日
最終打ち合わせをします。ウレシノは2学期の事があるので約束はできませんでしたがクラスだけは教え合いました。
こころは家に戻る別れ際に、マサムネにこころが学校に行けない理由を話します。明日行くことは怖いけど、マサムネたちも同じ思いで来てると思うと心強いことも、、、、
夜に
明日学校に行くことを打ち明けます。ですが、お母さんとの話で始業式は先週末の6日にあった事を知りました。そして初めてお母さんが6日にこころに学校が始まったことを気づかせず、いつも通りに過ごしてたことを気づきます。
10日
9時過ぎに家を出たのに、昇降口の下駄箱で東条萌ちゃんに会ってしまいます。萌ちゃんもこころに気づきますが、口を開かず教室へ向かってしまいます。
こころは萌ちゃんの行動にショックでした。そして追い討ちをかけるように、こころの靴箱に真田美織からの手紙が入ってました。
内容は、とても身勝手な内容でした。
東条萌ちゃんの行動。眞田美織からの手紙。手紙の内容。突然のことに動揺を隠せないまま、保健室へ向かいます。
でも保健室には、養護先生しかいませんでした。養護先生に「ウレシノ」のことを聞いてみても「そんな生徒はいない」と言われ、こころは直感的にみんなに”会えない”と思いました
喜多嶋先生に声を掛けられ、こころは気を失ってしまいます。目が覚めた時、学校に来ると聞いていたのはこころだけだった事を知ります。
喜多嶋先生は真田美織の手紙の内容に怒ってくれました。こころはその手紙が東条萌ちゃんがこころの靴箱に入れたのではないかと不安になりますが、東条萌ちゃんは喜多嶋先生にこころの不登校の原因を教えてくれたのです。
こころは結局誰にも会えず、家に帰ることにします。
お母さんが学校まで迎えに来て、そのまま家に居てくれました。でもこころは、皆と学校で会えなかった事、それは城でのことがこころの妄想だったのか、そうでなかったのか確かめるために、少しだけ城に向かいました。
城には、リオンだけしか居ませんでした。でもリオンに会ったことで、城のことが妄想でなかったことに安心しました。
リオンに現実世界で、皆に会えなかっとこと、どうしてかわからないことを話します。リオンに会ったことで安心したことも
こころはリオンに、リオンの願いを聞きます。
リオンの願いは、「姉ちゃんを家に帰してください。」
お姉さんはリオンが小学1年の時に亡くなったみたいです。
翌日
マサムネとリオン以外が来ていました。皆も、学校に行ったけど誰にも会えなかったことを話します。
マサムネに、私たち皆学校に行った事を、伝えたかったけどマサムネは1月の間は一度も来ませんでした。
2月 マサムネの考察
マサムネが城に来ました。
こころ達は10日の日のことを話しますが、マサムネはこころ達が裏切ったなんて思ってはいませんでした。1月中、この城の事、選ばれた自分たち7人にことを考えていました
マサムネの考えは、自分たちはパラレルワールドの住人同士、外の世界では助け合えない同士なんじゃないかと考えました
- アキとスバルがスクールの存在を知らないこと
- 中学周辺の地理が違うこと
- 一番大きい買い物をする場所が違うこと
カレオ こころ アルコ フウカ マサムネ ↑2つの名前を知らない
駅前にはマックがあるアキ スバル - 移動スーパー
音あり トラック アキ こころ 音なし ワゴン車 ウレシノ - 1月10日の日付
日曜日
次の日は成人の日で休みウレシノ 10日が始業式 スバル マサムネ 月曜日
6日に始業式こころ - クラス
2年のフウカとマサムネのクラス数が違う
フウカは、4組まで。マサムネの6組はなかった
自分たちの会話の中に疑問に思うものがあったように、実際に照らし合わせてみるとたくさんありました。
マサムネはパラレルワールドの設定に多い”集められたわけ”は、「世界が消失」や「世界の淘汰」を防ぐために7人はその代表として「選ばれた」んだと考えました。
マサムネの好きな、プロフェッサー・ナガヒサ(ナガヒサ・ロクレン)のゲーム『ゲートワールド(ゲトワ)』の設定にもありました
ウレシノもそのゲームを映画にもなっていたので知っていました。
オオカミさまに出てきてもらい、答え合わせをしますが「全然違う」と言われてしまいます。「外で会えないこともない」こと「鍵探しのヒントもずっとだしている」ことも。
リオンは部屋の✖︎印の存在をみんなに聞きます。リオンの部屋にはベッドに下に。フウカも部屋の机の下にあるのを確認していました。他にも、部屋以外にお風呂、暖炉の中、戸棚の中。別の日にアキの部屋のクローゼットの中にもありました。
アキは今でも願いを叶えたい様子でした
3月 進路
担任の伊田先生が学校にあったこころの荷物を届けにきてくれました。その時、始業式の真田美織の手紙の返事を求められます。こころは伊田先生の言動に話が通じないと感じました
城では、4月からの今後での話をしました。マサムネとウレシノは学校が変わり、アキは祖母の知り合いに勧められて留年するらしい。スバルは高校へ進学。
こころも家で、お母さんと喜多嶋先生と4月からのことを相談しました。
別の中学に転校する案。残って真田美織とは違うクラスにしてもらう案。残る場合、伊田先生とも離れられるようにお願いしますが、喜多嶋先生はもう学校側にお願いしてくれていました。こころの気持ちを組んでくれる喜多嶋先生に、私だけでなく他の世界のアキやウレシノ達を助けてほしいを思わずにいられませんでした
東条萌ちゃんの転校も、この時知ります。
和解
29日
明日の最終日のパーティーに持っていくお菓子を買いに行った帰りに東条萌ちゃんに会います。
転校の話を直接聞きに、東条萌ちゃんの家に行きます
東条さんは学校でのことを謝ります。3学期の初めのことも謝ります。
実はあの時、萌は真田美織たちに外され始めた頃で微妙な時期だったのでこころに話しかけられませんでした
萌ちゃんの様子は辛く悲しいものではありませんでした。むしろ「たかが学校」と言い次の学校へ楽しみにしているようでした
こころと萌は和解し別れます。
運命の1日
家に帰る途中、自分の部屋の窓が光ってガラスの吹き飛ぶ音が聞こえました。
時間は17時過ぎ 城はもうしまっている時間
部屋の、城の出入りに使っていた鏡が割れていました、、、、
これではもう鏡の中には入れない。と思っていたところに鏡の欠片から声が聞こえました。欠片にはリオンの顔、他のアキ以外の皆の顔も映ります。
欠片からの声から、アキが城のルールを破った。17時を過ぎても城にいてオオカミに食われたのです
欠片の中からは、オオカミの遠吠えが聞こえるだけで中はかろうじて濁った闇が見えるだけでした。
家のチャイムが鳴り、出てみると東条萌ちゃんでした。萌ちゃんもこころの家からのガラスの割れた音を聞いて心配して来てくれました
こころは萌ちゃんの家にある絵本の原画『7匹の子ヤギ』を見してもらう事に。
こころは萌ちゃんに引っ越し日を聞いて別れます
鏡の中 食堂に出ました
台所の戸棚の✖️印に手を触れた時、ホラマサと呼ばれるマサムネの記憶が見えました。記憶には、鏡に入った始まりの日、三学期の約束の日、その日隣には喜多嶋先生がいました
こころは今までのことを思い出します。オオカミさまの言葉も。《願いの鍵》のある場所は、大広間の時計の中だと確信します
オオカミに見つからないように暖炉の中にある✖️印に触れます、ウレシノの記憶が見えました。ウレシノの記憶の中には三学期の約束の日のこと、ウレシノを迎えに来る喜多嶋先生、今日の17時の時のこと
こころは、マサムネとウレシノの記憶を見て”あること”確かめたくなりました
お風呂場の洗面器の下の✖️印。そこにはスバルの記憶が流れ込んできます。明るい色をしたスバルの髪、祖父母との朝食、スバルの家で光っているのはおばあちゃんの鏡台でした。マサムネから貰ったカード”テレカ”は使えなく、カードには”QUO”と書いてありました
フウカの部屋の机の下の✖️印。ピアノを引いているフウカの記憶でした。小学生前のフウカ、学校の体育はピアノのために見学していました。でも小学校最後のコンクールでは19位。城の始まりの日、リオンの留学の話、夏は夏期講習でなく京都へピアノの練習をしていたこと、でも夏のコンクールは圏外だったこと。城でフリースクールのことを聞いて一人で喜多嶋先生に会いに行ったこと。2月の最終日はアキ以外誰も来なかったことがありました
リオンの部屋のベッドの下の✖️印。リオンの記憶でした。リオンは気づいていました、この城が『7匹の子ヤギ』をモチーフにした城だったことを。記憶の中のリオンは5歳でお姉ちゃんがいました。お姉ちゃんが亡くなった日のこと。小学6年の進路の話。リオンもお母さんとの距離の取り方に考えあぐねていたこと。
リオンの記憶を見た後、こころの後ろにはオオカミさまがボロボロの状態でいました。こころは✖️印の意味と、7人は会えるのかと聞きます
オオカミさまは、アキは《願いの部屋》にいることを教えてくれます
こころはアキの部屋のクローゼットの中の✖️印に触れます。おばあちゃんのお葬式の記憶の日。おばあちゃんに彼氏のアツシ君を紹介しますが、義父に襲われそうになって、ポケベルで助けを読んでもアツシ君からの返事はありませんでした。助けてくれたのは、持っていた手鏡が光ってアキを吸い込んでくれたオオカミさまでした。他にバレー部での出来事。三学期の約束の日。29日のアキは家に戻りたくなくて17時にクローゼットの中に隠れます。
こころは皆の記憶を見て、時代が違うことに気づきます。喜多嶋先生の容姿が少し違ったこと。マサムネの時は髪が長かった、ウレシノの時は年齢を重ねていた。
他にもスバルの使っていたウォークマンはカセットテープだったこと。
フウカのコンクールの日の書かれたカレンダーが2019年だったこと。アキの持っていたポケベルや卓上のカレンダーが1991年だったこと。こころの過ごしているのは2005年。
こころは大広間の大時計の振り子の裏に《願いの鍵》を見つけ、その奥の鍵穴を開け、《願い》を伝えます。
アキを助けてください。アキのルール違反を、なかったことにしてください
中のアキを引っ張り出します。オオカミ食べられたはずの皆も手伝って引き上げてくれました
真相
年齢 | 過ごしてる年 | 2027年の年齢 | ゲーム | ゲトワ | |
スバル | 15(中3) | 1985 | 55 | ファミコン | |
アキ | 15(中3) | 1992 うるう年 |
48 | ||
1999 | |||||
こころ リオン |
13(中1) | 2006 | 34 | 初期DS | |
マサムネ | 14(中2) | 2013 | 27 | 3DS | ゲーム |
フウカ | 14(中2) | 2020 うるう年 |
20 | ||
ウレシノ | 13(中1) | 2027年 | 13 | 映画化 |
7人は7年おきに雪科第五中学に通うはずで、学校に行っていない子供たちでした
現実世界の話をしてみると、今までの自分たちの話のズレや三学期の約束の日の10日の曜日がズレていた事、スバルの現実世界だけ昭和だった事に気がつきます。
《願いの鍵》のヒントは童話の「7匹の子ヤギ」でした。オオカミから逃げる子ヤギ達が隠れた場所(✖️️️️️️️印の場所)でした
- 一匹目:机の下
- 二匹目:ベッドの下
- 三匹目:暖炉の中(ストーブの中)
- 四匹目:台所の戸棚の中
- 五匹目:クローゼットの中(洋服タンスの中)
- 六匹目:お風呂場の洗面器の下(洗濯おけの下)
- 七匹目:大きな時計の中
七匹目の子ヤギが隠れた場所は唯一オオカミに見つからない場所でした。七匹目の隠れた場所が《願いの鍵》《願いの部屋》のある場所でした
願いを叶えたことで、城は閉じて、城での記憶も消えます。
マサムネは自分の持ってきたゲーム機を片してる時、スバルが手伝ってくれました。スバルはマサムネに「ゲームを作る人になる」ことを約束しました。城のことを忘れてもスバルがゲームを作る人になればマサムネは嘘つきではないと嬉しいことを言ってくれました。
ウレシノはフウカに告白して、覚えてなくても見つけることを約束します
7人は、忘れてしまうけどお互いの名前を教え合い現実世界に帰って行きました。こころはアキの未来で待ってることを約束します
もう一つの真相
城に残ったオオカミさまの後ろに、帰ったはずのリオンが居ました。
リオンはオオカミさまのことを「姉ちゃん」と呼びます。
オオカミさまの正体は1999年を過ごしているリオンの姉・実生でした。実生は現実では闘病中で病院のベッドで寝ていました。実生は眠ることで城に来ていたようです
リオンは、最初の日から予感していました。この城が実生の持っているドールハウスにそっくりだったこと。実生がリオンに読んでくれた絵本の『7匹の子ヤギ』になぞられた鍵探しのこと。
アキとこころ・リオンのの間だけ14年空いている事。リオンと実生の年齢差が7歳差だった事でオオカミさまが姉の実生だったことに確信しますが、オオカミさまは何も言いません
リオンは最後にオオカミさまにお願いします
オレ、覚えていたい。みんなのことと、姉ちゃんのこと。
リオンは答えを聞かずに現実に戻ろうとした時、オオカミさまの
善処する
と答えてくれたのを聞きました
4月 新学期
こころは雪科第五中の2年として通うことにしました。学校にはもう東条萌ちゃんはいません。でも萌ちゃんの言った「たかが学校」の言葉に心が軽くなっていました。
他に行くとこはあることも、闘いたくなかったら闘わなくてもいいことも、この1年で学びました
学校に着いて、こころに声をかけてくれた男子がいました。学ランの刺繍には「水守」と書かれていました
登場人物(ネタバレあり)
- 安西こころ
2006年の雪科第五中学 1年。 - 長久昴(スバル)
1985年の雪科第五中学 3年。のちの、ゲーム会社ユニゾンの天才ディレクター。プロフェッサー・ナガヒサゲ(ナガヒサ・ロクレン)。ゲーム『ゲートワールド(ゲトワ)』を作る - 井上晶子(アキ)
1992年の雪科第五中学 3年。 - 水守理音(リオン)
2006年の中学1年。雪科第五中学に行くはずだったが、ハワイでサッカー留学をしている。 - 政宗青澄(マサムネ)
2013年の雪科第五中学 2年。 - 長谷川風歌(フウカ)
2020年の雪科第五中学 2年。 - 嬉野遥(ウレシノ)
2027年の雪科第五中学 1年。 - オオカミさま(=水守実生)
鏡の城の番人。オオカミの面を被った女の子。
- 喜多嶋先生
「心の教室(スクール)」の人。学校に行けないこころを支える。ウレシノ、マサムネ、フウカも面識がある。未来のアキ。 - 東条萌
転校生。こころのクラスメイト。こころとは家が近所。お父さんが大学の先生で転勤での引っ越し、転校が多い。画家のコレクター(グリムやアンデルセンなど) - 伊田先生
こころの担任の先生。 - 真田美織
こころのクラスメイト。クラスの中心的人物。こころの不登校の原因。 - 池田仲太
こころの小学校の頃のクラスメイト。小学生の時にこころの事が好きだった。中学では真田美織の彼氏。でも別れる。こころの不登校の原因の一端。 - 水守実生
リオンの7つ上のお姉ちゃん。1999年に雪科第五中学に行くはずだった。オオカミ様の正体。
城のルール(ネタバレあり)
- 《願いの部屋》に入る鍵を探すこと
- 期限は3月30日まで
- 鍵が見つかったら期限を待たずに城の出入りが閉じる
- 城の開いている時間は9時から17時
- 17時までに帰宅しなかったらペナルティ
- ペナルティはその日来ていた人達の連帯責任
- 現実世界で誰かがそばに居る時、城は開かない
- 城に来ている時、来ている子の鏡が光っている
- 17時15分前になるとオオカミの遠吠えがする
- 鍵だけでなく、《願いの部屋》も探す
- 願いを叶えた時、城での記憶を失う。叶えなければ、忘れない。
おわりに
本屋大賞だけあり、とても読みやすかった本でした。
子供を持つ親、学生たちに読んで欲しい1冊です
スバルの過ごした1985年でも、2020年の今でも、学校問題は姿は変わっても、抱えるものは変わっていないように感じました。
でも携帯機器などが発達して、情報社会になってきた今、解決の仕方がクローズアップされやすくなったかのように思います。
たくさんの解決策の中で、どれがいい選択肢になるか。やってみなければ分からないけど、義務教育で学校に行けなくても、立派な社会人になっている子どもたちがいる事も、スバルやアキの大人になった時を描いていて、勇気を持てる1冊でもあったと思いました
オススメの1冊です