番外編②
少年陰陽師 第14巻
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時は平安。稀代の陰陽師・晴明の孫である安倍昌浩は、兄の成親・昌親と一緒に、魔物に狙われている左大臣道長の息子・鶴君の護衛をすることになる。が、この鶴君、実はとんでもないわがまま若君で…(「玄の幻妖を討て」)。今をさること十年前。安倍家の長男・成親と″なよ竹の姫″と名高い美しい姫君との結婚秘話が明らかに…!?(「其はなよ竹の姫のごとく」)など計四作を収録した、大人気安倍家三兄弟が大活躍の短編集!!
bookより
『其はなよ竹の姫のごとく』感想
安部家
昌浩のしつけ話
話 | 時系列 |
---|---|
玄の幻妖を打て | 睦月の半ば 望粥の節句の日(1月15日頃) |
触らぬ神に祟りあり | 安倍三兄弟を道長の息子を救った後の話。睦月下旬 |
その理由は誰知らず | 道長の息子を救い、褒美を貰った後の話。もうすぐ2月。 十二神将・勾陣と初対面 |
其はなよ竹の姫のごとく | 成親の結婚馴れ初め話。昌浩4歳 |
主に安部吉昌の息子3兄弟のお話!
『少年陰陽師』シリーズの中でも取り分け人気の3兄弟、またはにーちゃんズ★の絡みのあるお話です。
昌浩がまっすぐ育った所以や、長男の馴れ初め話などてんこ盛り!!
とても好きな1冊です!!!
『其はなよ竹の姫のごとく』ネタバレあらすじ
玄の幻妖を討て
天文博士 安倍吉昌の息子3人雁首揃えて、道長の息子鶴君(9歳)を幻妖から守ってる
睦月の半ばに、道長から至急の要請が来た
毎夜現れる幻妖から、息子を守って欲しいと。
三が日過ぎたあたりからほぼ毎日出現。幻妖は日に日に距離を狭めてる。
望粥の節句の日、東三条殿に向かう
昌浩、自分が9歳の時を思い出す
成親にぼかぼか叱られてたような記憶がある
それとは違う、叱る記憶を思い出したような気がするが、思い出せない
夕食に呼びに来た彰子に鶴君のことを聞く
彰子の話とは違い、かなりの癇癪持ちだと思った
幻妖を取り逃してしまった3人に八つ当たりをする
幻妖は再度襲ってくる。昌浩は不意をつかれて、簀子の近くの階段から落ちてしまう
心配した次兄の姿を見た時、小さな影と重なった
昌浩は女房の桂野に、最近この階段から誰か落ちてないかを聞く
桂野は、正月に来た中納言の子息・克時が落ちて足を痛めたことを教えてくれた
昌浩は中納言 藤原矩忠の邸に向かっていた
その途中、僧とすれ違い、変な気配を感じた。溢れ出てる法力を感じた
僧は、去っていく昌浩を「安倍の末子」と知っていた
中納言邸
克時はうなされていた
夢見が悪く、でもその内容は思い出せない
左腕には黒い数珠が巻いてある「これを持っていると、きっといいことがある」と言われた
昌浩がたどり着いた中納言の邸の一角から玄い靄が湧き出てる。幻妖と同じ気配
金属音に振り返るとさっきの僧が立ってた
僧には物の怪が見えていた
中納言の邸から黒い幻妖が出てくる、それは北方に消え、その先には東三条殿があった
僧は「あの少年の嘘偽りない願望だ」という
僧は錫杖を鳴らし、昌浩たちが痛みに苦悩している時に姿を消した
もっくんが邸の中の様子を伺い、昌浩は外で結界を張る。出てったものが入ってこないように
昌浩も中に入りたいが、真夜中なのでどう入ろうか考える
物の怪を使い、「妖が出た!」と事象を作ってもらい邸に入る
矩忠は昌浩が、左大臣や行成から目にかけられてることを知っていた
昌浩は柏手を打ち
克時を安心させる。克時の手に黒い数珠を見つける
数珠はお坊に貰ったもの
階段から落ちて、治りが遅かった時に貰った
克時の足を痛めた原因を聞く
東三条殿の若君に突き落とされた時に痛めた
克時は父の立場が悪くなると思って怪我した原因を言えなかった
昌浩は数珠を預かり、快癒の禁厭と靄の浄化をして、東三条殿に戻る
東三条殿を襲ってる玄い幻妖は、克時が誰にも怪我した原因を話せず、苦しんで膨れ上がった感情が、数珠に込められた力で生み出されたもの
あの幻妖を退治してしまうと、克時の心の一部も介してる幻妖から影響を受けて、克時にも悪影響が出てしまうかも
と、物の怪は思っているが昌浩は聞いてなかった。でもその顔は怒っていた
東三条殿にいる兄たちは、事情を知らないので物の怪に先に行って「祓わないように」伝えてもらう
さっきの僧が、昌浩の前に立ち塞がる
この僧が、克時に数珠を与えていた
僧は、新たな玄い妖を東三条殿に向けた
突風と共に僧は消えた
東三条殿
鶴君は癇癪を起こしてる
成親昌親は、辟易していた。そして、自分たちの子供たちの教育について誓いを立てた
玄い幻妖が突進してくる
祓おうとする成親を物の怪が止める
あとから来た玄い妖を紅蓮が足止めをする。
戻ってきた昌浩が玄い妖を仕留める
そして、東三条殿の中に入った幻妖を浄化する
事が終わった直後、飛んできた箱が昌親の額に直撃
若君が投げた
わめいている鶴君に、昌浩がゲンコツをする
相手が左大臣の子息ということも忘れ、鶴君のおこないを叱る
鶴君はしゃくりあげながらも謝り、事なき得た
道長へ報告のとき、平身低頭の状態の昌浩だったけど、女房からの報告もあり、咎めはなかった
帰り道
成親昌親は、昌浩の剣幕に驚いていた
昌親は昌浩の気性は自然と成ったものだと思っていたが、成親は違った
昌浩の着袴の儀前の頃
昌浩はやんちゃで、成親が一瞬目を離した隙に、炭に触ろうとしていた
成親は止めるのに間に合わないと思っていたが、騰蛇が顕現して、すごい剣幕で昌浩を叱った
それは成親が人生で一番騰蛇が怖かった日。突発的な事態だったから、騰蛇は神気の抑制すらほとんどしなく、焦って顕現したのもあっただろう
それから、昌浩は悪いことをして叱られたら「ごめんなさい」と言えるように成った
数日後
陰陽寮で克時に呼び止められた
先日、東三条殿の若君から文を貰ったと
「先日はすまなかった」とそれだけでしたが、克時の表情は晴れやかだった
触らぬ神に祟りあり
安倍三兄弟を道長の息子を救った後の話
晴明に来た依頼だが、今回は昌親と昌浩が対応することに
晴明曰く「昌親だったら適任だから」という依頼
昌親も昌浩も、今回の依頼は長兄の成親が適任では?と思うところがあるらしいが、忙しいため遠慮してるみたいです
依頼は、少納言でした
数日前から霊障に悩まされているらしく
昌親は、子息が浮名を流されてると有名だから、その線ではと推測します
2人が少納言の邸に着くと、助けを求める声が。
邸は、霊気が充満して最悪の事態に近いほどでした
中では、子息の靖遠が長髪の鬼女に襲われてました
鬼女に攻撃をしたとき、笑みを浮かべて消えていきました
物の怪は腑に落ちませんでした
鬼女の怨念に、陰陽寮と安倍一門が気づかなかったことに
靖遠は昌親達が鬼女を退治?した後、直ぐに通いの姫の所へ向かってました。
そして、そこでさっきの鬼女に襲われてました
鬼女を退けたが、まだ手応えがありません
兄・成親にも手伝ってもらうことに
そして、鬼女の正体を晴明に占ってもらうことに
鬼女の正体は、「仮の姿」では無いかと結果が出ました
そして「神意によって放たれた使役霊」と出ました
昌浩昌親は、手伝いで先に少納言邸にいる成親を止めに急ぎます
頼まれたのに、止められてしまう成親はきっと状況に訳が分からなかったです 笑
鬼女の怨念は、祟りを邪魔をした紅蓮昌浩に移ります
その場しのぎで、昌親が祈念の詞を唱えますが、神はまだ鎮まってません。
自分たちでは手に余るので、(昌浩はものすごく嫌だけど)祖父に助力を請うことにします
家に帰ると晴明は扇を北へ向け
「目には目を歯には歯を」
「神には神を」
と高龗神にお願いすることになりました
睦月下旬
昌親の元に晴明から「解決した」との手紙が来たこと
少納言邸に霊障も起きなくなったこと
靖遠が人が変わったように真面目になったこと
を教えてもらいました
その理由は誰知らず
昌親の家に、妖気を放つ黒い体毛が落ちてる
物忌みを明けた昌浩の元に兄・成親が、「帰りに一緒に昌親の元に行くぞ」と誘いに来ました。理由は雑鬼からの情報と嫌な予感がするという直感でした
そして夢も見ました
夢
子どもが、黒い剛毛に覆われた化け物の前にいる。それがゆっくりと手をのばす。ぎりぎりのところでどうしたわけか化け物は手を引き、そのまま消える。
成親はその子どもが、昌親の娘だったのではないかと思ったのです。
安否を確かめようと、昌親の部署に訪れると、その昌親は前触れもなく欠勤してました。
真面目な兄が急遽欠勤した話で心配してると、昌浩の脳裏に昌親の家が得体の知れない何かに襲われてるのを見ました
昌親の家に近づくと、物の怪のもっくんは外で待ってると言い張り、屋敷の中へは入りませんでした
でも、逃げた化け物を逃がしてしまいます。でも正体は見定め、それは人間の血を覚えた「狒狒」でした
昌親の娘も昌親たちも無事でした
帰り際の物の怪のもっくんの様子がおかしかったのが気になるが、その理由を昌浩は無理矢理聞いたりはしません
昌浩は晴明へ報告してると女性の十二神将が現れます。昌浩は初対面だった、十二神将の勾陳でした
昌浩は晴明に言われ、また昌親の家へ勾陣、六合、もっくんを連れて向かいます
昌親の屋敷には、もう成親がいました。何でも嫁に「姪の大事、早々に解決しろ」と追い出されたみたいで、、、、
でも狒狒を退治したのは、紅蓮でした。
昌浩は成親から小姫を任されますが、慣れない手つきで小姫を抱きます
昌浩は、紅蓮と勾陣を待っている間に紅蓮が勾陣を「勾」と呼ぶ理由。小姫の傍に寄らない理由を知らないか、六合に聞きますが、六合は明確な理由は知りませんでした
小姫の傍に寄らない理由は「子どもが嫌い」だからと教えてくれましたが、昌浩はそれは違うようなと思い、考えて、紅蓮は「子どもに嫌われるのが怖い」んだと結論付けました。
六合はその考えに驚きを見せました
其はなよ竹の姫のごとく
安部吉昌の息子・成親の結婚話
始まりは、彰子の一言からでした
当時のことは物の怪のもっくんも知らなく、その質問に答えたのは、十二神将・太裳でした
三男・昌浩が4つのとき
成親は陰陽助と一緒に藤原為則邸の宴に参加する日の朝に、祖父の安倍晴明にお使いも頼まれました
そのお使いが、巨勢権助の一門のひとり・維人が、懸想する姫の心を手に入れようと呪い呪具を持ち出したが失敗してしまい、晴明に助けを求めてきたものでした
その件を、孫の成親に任せることにしたのです
その姫は藤原為則の一人娘で、光り輝く美しさの姫から「なよ竹のかぐや姫」と呼ばれていました
姫自身は、父・為載の母一筋の姿を幼いころから見ていて、父のような「心を通わせた殿方の妻になりたい」と思って、数多の求婚を断っていました
成親は、為則の宴に参加した巨勢維人が姫に近づいたときに助けに入ることが出来、姫は無事でした
姫は、成親に助けられ女房の真砂と考えていた作戦を実行しました。不実な方を退けるために成親に求婚し、盾になってもらおうとしました
でもそれは、盾になった成親を危険な目に遭わせてしまうことになってしまいました
成親は十二神将の護衛のおかげで無事でいました
姫は、成親を危険な目に遭わせてしまったことを後悔しました
それ以上にもう会うことが出来ないと泣くほど悲しみましたが、成親が救い上げ、2人は結ばれました
おわりに
番外編の中にも、細かに本編へ繋がるキーワードがあります(あるはず!)
あとは本編で「いつのまに?!」と思うものもありますが、きっとここで解決するものもあるはず!