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尚哉の友人・難波の元に不幸の手紙が届いた。時を同じくして高槻と尚哉は「図書館のマリエさん」という聞き慣れない都市伝説を知る。図書館の蔵書に隠された暗号を解かないと呪われるとうが……。ほか、鬼神伝説が残る村で、一行は額に穴のあいた頭蓋骨を見つける。その直後、高槻に思いがけない受難が!?「この世はなんてたくさんの呪いに満ちているんだろう」ーー。高槻と、幼馴染の刑事・佐々倉の幼い頃を描いた番外編も収録。
BOOKより
ミステリー
学び
ヒヤッと
「呪い」と「祝い」「連鎖」「繋がり」のお話
『不幸の手紙』から始まり、とても懐かしい気持ちで読み始めました。私の時は携帯電話での「チェーンメール」でしたが、今では流行っているのでしょうか?
やはり、小中学生の中だけの流行なのでしょうか。あまり、漏れ出ないのが一定のコミュニティで流行る怪異の特徴なのかなと思います
まさか『不幸の手紙』の初めりが『幸運の手紙』だったのもビックリです。確かに裏を返せば、、、、「出さなければ不幸になる」ってことですけど、なぜネガティブな言葉になってしまったのか、、、、
それに続く、「呪いの暗号」のお話は、表面から見たら不可解な謎に包まれた数字で、でも解いてみれば、(それは当事者、近しい者に聞かないとわからない暗号ですが)悲恋な結末が含まれた暗号でした
第二章の「鬼の伝説」もはじめは『守る』ためのことでした。それが村の幸せだから。でも、時代が移り変わってしまいその行為の意味が表面化されてしまうこと。それを断ち切れない一族当主の想い、伝統文化が呪いになってしまった悲しい終わりでした
『呪い』と『祝い』は表裏なのだなと感じるお話たちでした
テレビドラマ
テレビドラマでもピックアップされてました!!
ドラマ話数と該当の原作です
ドラマ | 原作 |
season1の3話 | 第二章 鬼の祀る家 |
ネタバレ
第一章 不幸の手紙と呪いの暗号
不幸の手紙
2月1日
尚哉は秋学期試験の最後の試験を受けていました。
試験終わりに試験監督のしていた瑠璃子先輩に夜に研究室に来れたら来てほしいと言われて別れると、教室の後ろの席で難波が屍のようになっていました
なんでも『不幸の手紙』で呪われているかもと思うぐらいに昨日から不運が続いているようです
相談者 難波要一
昨日 植木鉢が頭上から落ちてきたり、駅の階段で目の前で掴み合いの喧嘩が始まり、とばっちりで突き落とされるわ、、、、
アパートに帰ると鍵を無くしていることに気づいてり、夜中にエアコンが壊れて寒い部屋の中コートを着て寝る羽目に、、、、
今朝は、目覚まし時計が鳴らないで、急いで出るとアパートの階段から落ちたり、電車は人身事故で遅延、試験には遅刻するし、他の試験もさっぱりわからなかった、、、、
尚哉は話を聞くと「この話を相談するに適した人」のところへ連れて行きます
移動中に高槻先生のところでバイトをしていることを打ち明け、難波のバイトも聞きました
難波は高槻先生に出された大仏カップと高槻先生のマシュマロ入りココアにツッコミを入れながら、さっき尚哉にした話をします
『不幸の手紙』はいつの間にかカバンの中に入っていて、切手も貼っていないものでした。文面は「3日以内に五人に送ってください」と言うものでしたが、いつから入っていたものか分からないし、不幸が起こる朝にゴミに出して捨ててしまいました
「いつ」が期限か分からないが、捨てた後に不幸が始まったので「捨ててしまったことで」不幸が始まったのではないかと、難波は思っています
高槻先生は嬉しさのあまり難波に抱きつきます
常識担当の尚哉もいつもでしたら止めに入るのですが、「男だからいいかな」と高槻先生を止めずにコーヒーを飲みます
高槻先生を難波から引き離し、謝る高槻先生は「難波くんは呪われてる」と告げます。
『不幸の手紙』の始まりと『呪いの成立』を解説し、難波に起こった『呪い』の理由を解き明かしていきます
その中で難波は「自分で自分に呪いをかけてしまった」ことに気づきます。一つ一つ起こった出来事を単体の出来事と考えると、『不幸』『呪い』は難波の勘違いと言うことになります
でも「呪いは自分にかかった」と思った時点で『呪い』は成立してしまっているので、高槻先生はお祓いを提案します
高槻先生は、形代の『やっこさん』4体と高槻先生宛に『不幸の手紙』の同じ文を書いてもらいます。難波は申し訳ないと思いながらも手紙を書き、エアコンの修理業者が来るため急いで帰る準備をします
難波は手紙を出した相手に思い当たる人がいましたが「いない」と嘘を言い出ていきました
尚哉と高槻先生は難波を見送り、形代の『やっこさん』4体の理由を聞きます。尚哉の予想通り4体しか作らなかったのはワザとでした
難波の「申し訳ない」気持ちと「高槻先生に自分の呪いが移ってしまった」との考えがお祓い成功の鍵でした。その気持ちで「呪い」は解けました
高槻先生は難波の優しさの度合いを測りかねてましたが、高槻先生は『不幸』なことが起こっても『不幸の手紙』のせいにはしないのでむしろ「望むところだ!」だそうです
呪いの暗号
尚哉は高槻先生が『不幸の手紙』で事故に遭わないように、予定にあった依頼者のところに向かいます
以来内容は依頼者の友達が『図書館のマリエさんの呪い』にかかってしまったかもという内容でした。待ち合わせは、呪いの原因である江東区の図書館前でした
相談者 赤城柚香 橋本美弥
呪いにかかってしまったかもという子は橋本さんの方でした
『図書館のマリエさんの呪い』は、本の中に暗号が書き込まれたものがあり、血のような赤いインクで書かれてます
暗号は4つの数字の組み合わせで作られています
『図書館のマリエさんの呪い』は暗号を見つけた場合、
- 決して解いてはいけない
- 目にしたらすぐに閉じて「マリエさんお忘れください」を3回唱えないといけない
もし呪われてしまった時、3日以内に暗号を解くと助かる
または別の説もあり、暗号を解くとマリエさんが目の前に現れる
どちらが本当かはわかっていません
マリエさんは図書館に通っていた女子大生で、事故で亡くなってます。マリエさんは本が大好きで、亡くなった後は図書館に住み着いてしまった前提条件がありました
橋本さんは、一昨日にその暗号の書かれた本を借りていて、でも『図書館のマリエさんの呪い』については知りませんでした。赤城さんに聞いて初めて『図書館のマリエさんの呪い』を知りましたが、呪文を3回唱えないで今日まで過ごしました
橋本さんが借りた本は『世界SF全集16』
暗号は「次は 933 – 2 – 42 – 153」
『図書館のマリエさんの呪い』の話は赤城さんのバトミントン部では流行っていましたが、橋本さんの合唱部では流行っていませんでした
高槻先生は学校内で流行っているにしては偏りがあることに疑問をもち、赤城さんに出どころを探ってもらいました
知ってる人 | 知らない人 |
赤城さん、バドミントン部の先輩 | 橋本さん、合唱部 |
ミホさん、カンナさん バスケ部 |
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赤城さんの先輩のクラスの人 | |
先輩の友達 | |
先輩の友達の友達 | |
先輩の友達の友達の友達 | |
先輩の友達の友達の友達の さらにその友達の妹から |
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その友達の妹は 図書館の人から聞いた |
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通りすがりの図書館利用者 |
赤城さんが噂の出どころが学校の中から図書館に移ったことを突き止めて、図書館内の人への聞き込みを開始します
受付にいた雪村さんが知っていました
「マリエさん」は「喜多嶋茉莉江」さんのこと
この暗号は雪村さんと茉莉江さんが高校2年生の時に、茉莉江さんがある後輩男子に向けたものでした
後輩男子は茉莉江さんに「一目惚れ」をして夏休み前に告白しました
『ちょっと考えさせて』と返事をしてからも後輩男子は何度も「今日も好きです、明日も好きです、ずっと大好きです」と告白してきました
茉莉江さんはある方法で返事をすることに決めました
その方法が、図書館の中の暗号を解くこと
期限は夏休みの最後の日まで
暗号を解いた時きちんと返事をする
始まりの本は『大漢和辞典 巻一』
雪村さんも後輩男子が解いたどうかは知りません。茉莉江さんも夏休み最終日に事故に遭い亡くなってしまったのです
雪村さんも茉莉江さんとの思い出でもだいぶ薄れて、大学卒業後に茉莉江さんが好きだったこの図書館で働き始めました
そしてつい最近、小学生の女の子が「落書きされている本を見つけた」と持ってきた本には、茉莉江さんが教えてくれた暗号と同じ形式が書かれた本でした
雪村さんはこの「暗号の書かれた本」をいつまでも友達が大好きだった図書館に置いといてあげたく、小学生の女の子に言います
「これはマリエという女の子が書いた暗号だから、このままにしておいて。そして、できればこのことは、忘れてしまいなさい。」
女の子が「マリエって誰?」と訊いてきたので、「この図書館が大好きだった子よ。高校生のときに、事故で死んでしまったの」と話した。死んだ、という言葉が強すぎたのか、女の子は目を見開いて、逃げるように去って行ってしまった
雪村さんが言ったこれだけでした。この話が発展してしまい「図書館のマリエさんの呪い」の怪談が生まれました
赤城さんと橋本さんは、学校でこれ以上話が広まらないように約束し雪村さんに謝りました。
そして、帰る前に暗号を解いてみることにしました
高槻先生の超記憶力で暗号は解かれていきます
解くヒントは番号
490 2–3–27–256
①図書館の請求番号
②形式区分
③棚の何段目にあるか
④端から数えて何冊目にあるか
⑤本のページ数
大漢和辞典 巻一 次は「4902-3-27-256」 |
Ⅱ 医学の歴史 次は「908-2-14-205」 |
Ⅱ 世界SF全集 (背表紙に『スタージョン・ブラウン』) 次は「933-2-42-153」 |
Ⅱ 教会の悪魔 次は「7787-4-56-121」 |
Ⅱ ディズニー映画音楽徹底分析 次は「958-2-12-35」 |
Ⅱ スタンダール全集1 「9-1-1700-2F」 |
Ⅱ 9月1日17:00 2階 |
茉莉江さんの最後の暗号には期限の最終日の次の日が示されていました。そして告白の返事も暗号の中に隠されていました
赤城さんと橋本さんはその隠された暗号に興奮します。そして後輩男子が解けたのかどうかを心配しました
そこで高槻先生は気づきます。例の暗号を見つけてしまったのは小学生の女の子。今まで暗号の書かれた本は、小学生の読むような本では無いことに気づき、1冊の本が床に落ちた音がしました
『ダイヤモンドのなぞ』と書かれた児童書でした。中には「次は3883-1-34-100」と茉莉江さんの字とは違う、角張った字で暗号が書かれていました
4人は1階へ移動し暗号を解いていきます
角張った字の暗号
『ダイヤモンドのなぞ』 「次は3883-1-34-100」 |
Ⅱ 『イギリスに伝わる怖い話ー英国幽霊怪奇譚』 |
Ⅱ 『鈴木真砂女善句集』 |
Ⅱ 『麒麟、蹄を研ぐー家康・秀忠・家光とその時代』 |
Ⅱ 『田園歳時記』 |
Ⅱ 『スリーピング・ドール』 「9-1-1700-2F」 |
最後の本には、茉莉江さんと同じ暗号が書かれていました。後輩男子は茉莉江さんの暗号を解いて、メッセージに気づき約束の場所へ来たのでしょう、、、、
訃報を聞いたのは事故当日だったのか、約束の日だったのかは分かりません。彼女の返事が隠された図書館に、自分の気持ちも一緒に隠したのだろう、、、と推測されます
図書館の前で赤城さんと橋本さんと別れ、2人になった時、尚哉は突然出てきた『ダイヤモンドのなぞ』について聞きます
高槻先生も疑問に思っていたらしく、2階にいた場所には高槻達しか居なく、『ダイヤモンドのなぞ』は児童書で1階に置いてある本、でも高槻先生の瞬間超記憶力ではあの本は棚にはなかった。
誰かが高槻たちに気づかれないように置いたのか、突如として現れた本なのか、、、、
図書館を見つめる高槻先生の瞳は藍色に染まってました
外の寒さに夕飯は暖かい鍋にしようと話していると、尚哉宛に難波から『不幸の手紙』を出した犯人が分かったと報告のメールが来ました。
差出人は、家庭教師の先の女の子でした。学校で流行っていたのと、難波の彼女の有無の答えが女の子の心を傷つけてしまたらしく、難波宛に手紙を忍ばせたらしいです
高槻先生は、初めから差出人は「小学生」ではないかと疑っていたようです。先生の無事も心配してたらしく、「問題なし」と返事をします
2人は一旦、大学の研究所に戻ります。戻っている途中で、尚哉は昼間に瑠璃子先輩に呼ばれていとことを思い出します
研究所に入ると、甘ったるい香りと5人の女子大生がクラッカーを発射させて高槻先生と尚哉を迎えました
高槻先生へのサプライズ誕生日パーティーでした。正確には明日が誕生日らしいですが、サプライズにするために前日にしたみたいです
その場にいた尚哉もパーティーに参加することに、、、、
人の多い場所は慣れなく早々に帰ろうと思っていると瑠璃子先輩に話しかけられ、先輩は尚哉が甘い匂いにやられたのではと勘違いして窓を開けたとき、昼間に難波差出しの『不幸の手紙』を受け取った『やっこさん』がパーティーのフォンデュの中へ落下していきました
まるで難波の不幸の身代わりのような風景でした
第二章 鬼を祀る家
パーティーの日
瑠璃子に身内割引での山梨のペンションの宿泊に誘われ、佐々倉さんも誘ってと思い電話をすると、佐々倉さんは病院にいるとの返事で、パーティーはそこでお開きになってしまいました
そして翌週
高槻先生と佐々倉さんと尚哉の3人で瑠璃子先輩の両親がやっているペンションに旅行に行くことに
佐々倉さんは病院で治療するほどの怪我をしましたが平然と運転手を務めます
ペンションに行く前に一通り観光した後、お土産物屋に立ち寄ります
尚哉は前に3人で旅行をしたこともあるおかげか、安心して過ごせると同時に不安になってしまいます。『孤独になる』と言われていたのに「楽しんでもいいのか」と不安になります
そして一旦気づくと気にならなかった歪んだ声を拾ってしまい、気づくと高槻先生と佐々倉さんは店の奥に進んでしまい、より独りを感じてしまいます
そこに突然、誰かにマフラーを引っ張られ、目を開けると無精髭の男が声をかけてきました。いつかのフリージャーナリストの飯沼でした
飯沼は別件で山梨に来ていて、たまたま高槻先生と尚哉を見つけて後をつけて来たみたいです
飯沼はつけている間にカメラで高槻先生を撮っていたみたいで、高槻先生も飯沼の視線に気づいていたみたいで、撮った写真は視線が合っていて睨んでいました
尚哉に高槻先生の情報を流させようと迫りますが、高槻先生が飯沼を押さえつけ、「おまわりさーん!」と叫ぶと刑事の佐々倉さんが登場し、盗撮写真も確認してくれました
本当の警察が来るとは思わず飯沼は逃げていきました
尚哉は歪んだ声と飯沼のことで荒んでしまった心は高槻先生と佐々倉さんの登場で解けましたが、顔色が悪いままです
3人はペンションに着き、瑠璃子さんが手伝いをして3人を出迎えてくれます
夕食の席には、近所の別荘に来ていました。その中に20年前の高槻母のお茶会に参加していた霧島彩子が居ました
高槻先生は少しでも霧島彩子の視界に入らないように佐々倉さんと席を移動しますが、瑠璃子先輩と瑠璃子母が挨拶に訪れた時に高槻先生のフルネームが出てしまい、霧島彩子の耳にも聞き取られてしまいます
霧島彩子は玄関ホールで高槻先生を待ち構えていました
霧島彩子は高槻先生の様子には一切目もくれず話つづける態度に、高槻先生も笑顔で反抗します
当時の探し物の相談内容とどうして見つけられたかを、その場で話します
3人は部屋に戻り、高槻先生は憔悴したかのように落ち込みきって、独白していきます。その内容に尚哉は聞いたことが無いことも含まれていていました
その日の深夜、尚哉は高槻のうなされた声が聞こえました。前に悪夢を見ることがあると聞いていました。きっと昼間に霧島彩子に会ったことが影響しているのは間違いありませんでした
佐々倉さんに起こされて、高槻先生は正気を取り戻していました
尚哉は寝たふりをして高槻先生のうなされ声に気づかないふりをし、高槻先生の過去の真相が穏やかに迎えられるのを祈りました
次の日、高槻先生はいつも通りの笑顔でした
予定されていた鬼の洞窟を見に行きました
洞窟の近くに酒井という集落があり、襲ってきた鬼を村人が退治した話が語られている
調べても酒井の鬼の話は出てこなく、その集落だけに伝わっている話らしい
奥には小さな祠があり、鬼の首が祀られている
祀っているのは集落の鬼頭家。昔、集落に鬼がやって来たときに、鬼頭家のご先祖が鬼の額の角をへし折って首を刎ねて退治した話が集落では伝わっている
集落では金貸しをしていて、酒井では一番大きい家で一番お金を持っている家。集落では鬼頭家に頭が上がらず、家の中では「あそこは人食いの家だから近づくな」と言われて来ていた
集落では肝試しの定番の場所になっていました
3人は集落を抜けて鬼の洞窟に向かうと、洞窟の方から悲鳴が聞こえました
悲鳴の集落の子どものものでした
子供達は、「鬼の骨」を見たと言います
高槻先生は洞窟の中を進んでいきます。進んだ先にあったのは赤い布で包まれた頭蓋骨でした
でもそれは鬼の骨でなく、人の骨でした
人の骨を発見したからには警察に通報しなくてはと、通報すると集落の人たちの野次馬ができていました。その中には飯沼もいました
騒ぎに祠の管理をしている鬼頭さんも来て、3人は話を聞くことができました
鬼頭さんは、鬼頭老人と実和子さんの2人暮らし。実和子さんは鬼頭家のお嫁さんで、鬼頭老人の息子さんの正臣さんは、東京へ単身赴任中
もともと実和子さんと正臣さん夫婦は東京で暮らしていましたが、正臣さんのお母さん、鬼頭老人の奥さんが亡くなってしまい実和子さんが酒井に移住して来たらしい
高槻先生が質問しだすと、鬼頭老人はすんなり話してくれました
『鬼の洞窟』、酒井の鬼伝説は、集落だけのものだった
酒井の集落が境村と呼ばれていた頃
1匹の鬼が境村にやってきて、村を荒らしました。家畜を襲ったりして、それを見かねた気当家のご先祖は鬼を家に招き入れて、眠ったところで返り討ちにしました
鬼は死にましたが祟られてはいけないと思い、鬼の首を刎ね、家の裏手にある滝に投げ捨てました
翌日に、首は川を下った洞窟に流れ着いていました
ご先祖は鬼の首をその洞窟に祠を建てて、祀りました。その時から姓を鬼頭と改めて、祠の鬼神様が祟りをなさないように守り、祀り続けています
祀ることで鬼の力を災いから福と転じて、境村の守護をしてくれている。その後に鬼頭家は栄えました
鬼頭の家が金貸しをし始めたのも、祀ったあと
栄えて得た富で村人に貸していたようです
『人食いの家』と呼ぶのは、お金を借りた人たちが返せなく、返せない者が鬼頭の家でこき使われ、逆恨みの陰口でそう呼んでいるらしい
この話自体、外では語ってはならず
鬼の加護は酒井のもの、よそ者に話したら福が奪われる
と、語られている
話し終えると鬼頭老人は「畑を見にいく」と言って実和子さんにこの場を任せて席を外しました
実和子さんと鬼頭老人の関係は良好なようで、東京から来た実和子さんを庇ってくれたりと不器用ながらも優しい一面を持ったおじいさんでした
旦那さんの正臣さんは今年のお正月も帰って来てないみたいで、連絡は一応行けいるものの、「帰ってくる」と言い聞かせてる実和子さんの様子に、尚哉は正臣さんおことを不審に思います
でも他人の家の話なのでこれ以上は聞かないことにしました
3人は家を出る時に話の中の滝を見に行こうと場所を聞き、実和子さんが案内してくれることになりました
滝は5メートルほどの高さで、下は淵になっていました
淵は深くなっていて、真下に吸い込まれるような流れになっているみたいです
滝下の淵を覗き込んでいると、下にいる飯沼に気づきました。向こうもこちらに気づき、遠慮なしに手を振って話しかけてきます
高槻先生は慣れたもので、以前にも同じことがあったと尚哉に「気にしないように」と伝えます
佐々倉さんの呼びかけで帰ろうと尚哉も高槻先生へ呼びかけます。高槻先生はまた滝下を覗き込んでいました
その時、轟音が鳴り響きました
それと同時にその音に気づいた鴉の群れが、尚哉たちの頭上をかすめました。バサバサと音を聞いて尚哉は高槻先生を見た時には、まだ崖の上にいて体が崖側へ傾いていました
その傾いた姿が、先日のフォンデュに落ちたやっこさんが尚哉の脳裏に浮かびました
高槻先生は滝の淵に落ちてしまい、尚哉が下を覗いた時には飯沼が淵に飛び込んで高槻先生を岸まで泳いで向かっていました。でも淵の構造で下へと吸い込む流れが早く、飯沼と気絶している高槻先生は溺れそうになってました
佐々倉さんはジャケットを尚哉に預けて、滝下に飛び込み2人を引き上げます
実和子さんと一緒に尚哉は滝下に降ります。途中、騒ぎを聞いてきた鬼頭老人も来て、下へ行く近道を教えてくれました
高槻先生は気絶していて、起きる様子が見られませんでした
水から上がった飯沼に尚哉は「意外」と伝えますが、以前に目の前で人が溺れているのを見たことがあり、トラウマのような口ぶりでした
高槻先生の背中を覗こうとしますが、佐々倉さんがひと睨みして守ります
全員で鬼頭家に移動して、水に入った佐々倉さんと飯沼はお風呂を借り、その間に尚哉が高槻先生の着替えを任されました
尚哉は初めて高槻先生の生々しい傷跡のある背中を見て、泣きたくなる気持ちを抑えて体を拭いていきました
この背中の傷に対する原因の解釈を求める道が怖いと思いました
尚哉もお風呂を借りた後に、瑠璃子先輩に連絡するのを忘れていたのを思い出し、鬼頭家の電話を借りて連絡を入れました。高槻先生を心配した瑠璃子先輩には、「ココアを用意して待っていて」と伝えました
寝ている高槻先生に瑠璃子先輩を伝えると、高槻先生は頭を押さえて起き上がっていました。頭が痛いのかと声をかけた先生が尚哉を見た瞳は、藍色をしていました
藍色の瞳をした高槻先生は言葉を発さずに尚哉に近づいてきます。尚哉はその瞳に寒気を感じ、同時にその瞳を見る度に10歳の時の祭りと似た夜空を感じてました
本能的に「先生を呼び戻さないと」と思い強く何度か呼びかけると、パチクリと瞳の色が元に戻っていきました。高槻先生はたった「今」、目覚めたかのような様子でした
経緯を説明し「大丈夫ですか」と聞くと高槻先生はその問いには答えず、別の話を始めます。
高槻先生は「尚哉に嘘を言わない」と約束しています。今言う「大丈夫」の声は歪んでしまうと思い、返事はせずに別の話をします。尚哉もそのことには気づいていました。歪んだ声を尚哉に聞かせないための気遣いに苛立ちを感じてました
そう思うのは全くのお門違いだとは思っていましたが、「無理をするな」と攻めずににはいられませんでした。高槻先生は叱っても素直に謝りますが、その謝りに手応えを感じません
高槻先生は佐々倉さんの様子を見に行ってしまいました
尚哉は先程の様子の違う高槻先生のことを思い出してました。高槻先生は尚哉より異界側に近いのかもしれないと思うようになりました
なら、境界の世界の道連れに尚哉を選んでくれたのなら、尚哉が引いた境界線から手くらい出して高槻先生が落ちないように見張ってようと思うのでした
翌日
佐々倉さんは、滝に飛び込んで体調を悪化させた飯沼を連れて病院へ行きました。その帰りに昨日の頭蓋骨についての話を聞きに警察に寄って行くので、高槻先生と尚哉は鬼頭家で留守番です
ただ待っているのも暇なので、ご近所の奥様たちに聞き込みの調査を始めて昨日の騒ぎでしまいます
奥様たちは昨日の騒ぎで人骨が埋まっているのを知りました。奥様たちも子供の頃に洞窟で遊んでいた記憶がありますが、ビックリしていました。でもたとえ人骨でもきっとそれは「鬼のような悪い奴」だったのだろうと思っているみたいです
子供たちにも遊ばないように言おうと思っていましたが、最近では洞窟に近づくと鬼頭老人が叱っているようで遊びにも行っていないみたいです。奥様たちは今更叱っている鬼頭老人を疑問に思っていました
そして近頃、鬼頭老人は洞窟の前で手を合わせている姿を、奥さんたちは見ていました
高槻先生は聞き込みを終えるとまた洞窟の中を調べ出しました。落ちている陶器が綺麗なことで、鬼頭老人が定期的に綺麗にしているのがうかがえます
尚哉は鬼頭老人がこの洞窟の前でお祈りしている理由を「息子さんの帰還」と思いました。でも高槻先生の解釈は違います
そしてそれを確かめるために再び、鬼頭家にいきました
高槻先生は、鬼頭家でやってきたことは『異人殺し』ではないかと推察します。村を脅かすよそ者、旅人を、、、、そして滝に落とし、首を祠へ祀っていたのです
そして村で伝わる『鬼の洞窟』『鬼伝説』はこれを作り替えたもの
鬼頭家が村で一番大きい理由は、『鬼伝説』の役割を請負い、隙を見て奪った金品を村人に分けていたから
村人の年配の方はきっと知っていたのでしょう、、、、そしてそれは村の中の文化の一つだった。村の中だけの話だから、外で話をすることも禁じていました
鬼頭老人は「もう身元はわからないだろう」と話し始めました。自分が小さい頃から受けてきた家訓や、ご先祖のお話もしてくれました
鬼頭老人の口癖の『よそ者』は家訓に起因してました
高槻先生も暴く気はなかったのですが、事情が変わり鬼頭老人と話すことを決めたみたいでした。
それは、鬼頭老人の息子で実和子さんの夫・正臣さんが此処で死んでいる事実でした
高槻先生は、鬼頭老人が洞窟の前で手を合わせていることと、洞窟の前に新しい石だけの石だけの塚がある事、滝を覗いたところで正臣さんのメガネを見つけたことで推測しました
お茶を待ってきた実和子さんが廊下で話を聞いてしまい、動揺で外に飛び出してしまいました。実和子さんは滝のある方へ走っていきました
実和子さんの足元は崖。高槻先生は実和子さんを刺激させない程度に話を進めていきます。そしてその崖の途中で「正臣さんのメガネがある」と伝えて、崖を覗くその隙に実和子さんを引き寄せました
暴れる実和子さんに高槻先生は『鬼頭家にかかってしまった呪い』を解くために『酒井の鬼伝説』を解きました
実和子さんは気づいていました。旦那さんが生きていないことに。でも「もしかしたら」との思いで、鬼頭老人のメールや宅配といった自演の「正臣さんが生きている」嘘を信じました。信じたかったのでしょう
説得している途中で、鬼頭老人が猟銃を持ってきました。尚哉は撃たれるのか?!と思いましたが鬼頭老人は銃を自分に向けていきました
尚哉は止めたいが、引き金がかかっていることで前に出られません。鬼頭老人は正臣さんが亡くなった夜のことを語り始めます
正臣さんと鬼頭老人は、夜中にこの崖の前で話し合ってました。正臣さんに「一緒に東京に」と誘われてましたが、ここの祠のことが気がかりで断ったのです。罵り、東京に出て『よそ者』になってしまった息子を、、、、でしたが、その声に歪みが混じっていたのを尚哉は聞きました
正臣さんは、足を滑らせて滝に落ちてしまったのです。それを否定する鬼頭老人ですが、尚哉はそれを否定します
鬼頭老人は引き金を引いてしまいますが、間一髪のところで高槻先生が銃口を逸らしました
「死なせてくれ」と暴れますが、高槻先生は『鬼頭家にかかった呪い』を解いていきます。
鬼頭老人が嘘をついた理由は実和子さんのためでした。そして同時に自分のためでした。
実和子さんを悲しませてしまう。それも一つの理由でした。同時に正臣さんがいないと分かった時、実和子さんは鬼頭の家を出てしまうのではないかとの不安もあったのです。一人になりたくなくて、実和子さんに家に居てほしくて嘘をついたのでした
すすり泣きながら鬼頭老人は告白し、実和子さんに謝ります。
実和子さんは、「それならどうして、自分が殺した」と嘘をついた理由を聞きます。それは高槻先生が代弁しました。止める鬼頭老人に構わず実和子さんに伝えしました
鬼頭老人は決意していたのです。もし実和子さんに真実を話すときはさっきみたいに「自分がやった」と言うと。そしてその恨みを向けてもらおうと思っていたと。不慮の事故では誰も恨めないから、その矛先を「自分に」と向けさせたのです
実和子さんは「勝手だと」怒りで鬼頭老人を攻めますが、涙は別のものへと変わり鬼頭老人を抱きしめて声を上げて泣きます。鬼頭老人も抱きしめ返し、涙を流しました
佐々倉さんは、鬼頭老人が呼んだ警察のパトカーとほぼ同時に帰ってきました
何事かと事情を聞くと高槻先生に苦言を申し、ゲンコツを入れます
実和子さんは、鬼頭老人の乗ったパトカーが見えなくなるまで見送ってました。実和子さんは鬼頭老人のことが落ち着くまでは此処にいるみたいです
3人は瑠璃子先輩のペンションへ戻りました
そこで出された高槻先生のココアに、尚哉と佐々倉さんは若干引いてました、、、、笑
散々な旅行の理由に尚哉は思っていた『不幸の手紙』のことを漏らしてしまい、佐々倉さんに睨まれながら説明しました。フォンデュされたやっこさんのことも話しました
尚哉は難波と聞いていた説明で、難波は『自分は呪われた』と思ったことで『呪い』は成立してしまいました。ならば、『高槻先生は呪われてしまったのでは』と申し訳ない尚哉の気持ちが『呪い』が成立してしまったのでは、、、と思っていたことをズバリ高槻先生に言い当てられてしまいます
『鴉が鳴くと人が死ぬ』、、、、『そういえば、あの家の屋根で鴉が鳴いていた。』
後から思い出したことを関連付けて『呪い』を作ってしまう。この国の思考回路の特徴らしい、、、、
尚哉が鬼頭老人の行動も、「後付けの理由が追い詰めてしまったのかも」と思っていると、高槻先生は鬼頭老人への尚哉の行動を褒め始めました
それに佐々倉さんも「見てみたかった」と乗っかります
尚哉は照れ隠しに、高槻先生の今日の無茶を攻めますが、昨日の夜同様、全く効きません。効かない事がわかったので、「金輪際、心配しない宣言」をします
高槻先生はそれに対して「尚哉は優しいからそんなことはできない」と嘘と暴き、難波に対しての優しさ追加します
不毛なやりとりは高槻先生の、「今後の尚哉のの専攻選択に「民俗学」と推理」をしますが、「まだ決めてない」と論破され、落ち込み終わりました
【extra】それはかつての日の話
佐々倉さんは仕事帰りにメールできていた幼馴染の高槻彰良の誘いを返信していました
30代半ばにもなって、小学生の頃からの付き合いが今も続いているのが高槻彰良で、その出会いを思い出していました
初めて2人が出会ったのは、小学1年の春。
彰良が健司の家の庭を覗いたことが始まりでした。健司が庭で竹刀を振ってると、彰良が庭木の隙間から覗いていて「ぼくもやりたい!」と言って一緒にやるようになりました
この日の彰良は習い事のバレエで白いタイツを履きたくなくて逃げ出したみたいでした
途中で彰良の家でお手伝いをしている片山さんが逃げ出した彰良を探しに佐々倉家を見つけて、今日は連れて帰られました
彰良自身は懲りてなく「また遊びにきてもいい?」と反省の色も見えないハツラツとした表情で健司に聞いてきたので了承しますが、健司は小さいながらも彰良との住んでいる世界違いを感じていたので、もう会えないだろうと思っていました
が、それはハツラツとした笑顔の彰良に裏切られました
翌週の日曜日に彰良は両親の許しをもらい、佐々倉家へ剣道をしにきました。その日から毎週日曜日に彰良が佐々倉家に出入りするようになりました
健司の祖父が道場の師範なので、2人に稽古をつけます。もちろん、いない日曜日もあります、雨の日もあります。それでも、彰良は佐々倉家に通いました
雨の日などでできない日でも彰良は佐々倉家に来て一緒に遊びました。健司の部屋に置いてある漫画を一緒に読んだり(なんとびっくり!彰良の漫画デビューでした!)、一緒に宿題をしたりしました
たまに健司が彰良の家に行くこともありました。どんな厳しい親なのかと緊張もしていましたが、とても綺麗な母親にハンサムな父親で、2人は優しく健司を迎えてくれました
家には高槻母のバレエの写真があって「彰良にもやらせたいのだな」と納得しました。彰良は白いタイツが嫌みたいですが、健司は心の中で感謝しました。彰良がバレエをやっていなかったら、逃げ出して健司と出会うことはなかったのだから、習わしていたことに感謝しました
小学2年の夏に、「一緒に別荘に行かない?」と誘われて、健司は片山さんの運転する車で高槻家の別荘で一週間過ごしました
健司と一緒にいる彰良を見て、高槻両親はビックリしていました。両親の前では控えめなのか、大人しいのか、、、、活発に遊ぶ彰良を見て新しい発見をした顔でした
別荘で過ごす最後の日 2人は別荘の奥にある森で迷子になりました
彰良がオペラグラスで、「オオムラサキを見た!」と健司に興奮気味に教えます。オオムラサキは日本の国蝶で、物知りな彰良は日本の代表の蝶と教えます
「代表の蝶」なら自分も見たいと思うのが子供心
2人は網を持って、彰良が見たあたりに向かって探します
蝶を探しているのに夢中になっていると、森の奥に来てしまいます。「明日には帰らなきゃいけないから」との思いが足を進めてしまい、途中、健司が足を滑らせて斜面にずり落ちてしまいました。健司を助けに彰良まで自ら落ちてきてしまいます
色んなところを擦ったのか、彰良は泣き出してしまい。泣いている彰良の手を引きながら、人の居そうな方へ歩き出します
でも周りが暗くなり、一時足を止めます
暗くて怖いけど、2人は励まし合って「来年、また一緒に探そう」と約束してると、健司は白っぽいシャツを着ている女の人が手を振っているのが見えました
2人は女の人のいる方向へ足を進めると、街灯が見えて道路に出ました!
2人で喜び合ってると、さっきまで前を歩いていた女の人が彰良の後ろに立っていました。
一瞬のことで、立っている女の人は彰良を見下ろしていました。健司は本能的に彰良を引っ張り、手に持っていた木の棒を振り下ろしし、道路の方へ走り出しました
ひたすら走ってると前から懐中電灯の光が見えました。高槻父と片山さんでした
彰良は高槻父に抱きつき、健司も片山さんに「心配した」と抱きしめられました。抱きしめられたことで、健司の中で張り詰めていた糸が切れ、大声で泣き始めます。片山さんは何度も頭を撫でてくれました
別荘に帰っても2人は泣きっぱなしでした。そのおかげか、その日のうちに叱られることはありませんでしたが、「迷子になった」とこを佐々倉家に連絡しているので、帰ったら佐々倉家でのお説教が待っているのでいた
2人は帰って来れたことに安心して、その夜は一緒に寝ました
寝る前に、彰良に「さっきは誰と話していたの?」と聞かれます。2人が森を出た時です
彰良には女の人が見えてなかったと気づき、健司は背中に寒気を感じ布団を被って彰良に寝るように促します
すぐに寝入ってしまった彰良を恨めしく思いました
あれから何度も一緒に別荘で過ごしましたが、あの女の人と会うことはありません。会いたいとも思いません
なのに大人になった彰良は、健司が苦手な霊や都市伝説を調べる学者になった。色々あったからなのだけでど、なんの因果だ、、、、と思わずにはいられない健司です
それでも、いつまでも2人の付き合いが続くことを願っています
おわりに
- 不幸の手紙と幸運の手紙
- 怪異の始まりと終わり
- 桃太郎の伝説
- 山梨県大月市の『鬼の岩屋』桃太郎伝説
- 千引きの岩
- 異人殺し
- 六部殺し
- 日本人は出来事に対する予兆を後付けで推理する癖がある
今回も学びのあるお話がたくさんありました!
読むたびに人は「知らないこと」へ連想をして「理由」をつけていいるなと思わずにはいられません
まさに「コロナ」に対する「(色々な解釈)」
知識をつけて正しい解釈をしなくてはいけないなと考えさせられます
山梨旅行のの最後に、高槻先生が佐々倉さんの前で尚哉の「耳の力」のことを話していましたが、、、、、もしかしたらこの時点では佐々倉さんは高槻先生から教えてもらっていたのかなと思います
佐々倉さんもサラッと会話に入ってきてるし、、、、
3巻のテーマは「呪いの裏側の祝い」ってことだったのかもしれませんが、私は「連鎖」「繋がり」のお話でもあったのではと思います
最後の幼馴染2人の出会いの話にはほっこりでした、健ちゃんはヒヤッとでしたね(笑)