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「怪異が潜むのは、『日常』と『日常』の隙間にある『非日常』だよ」ーー怪異収集家の准教授・高槻と嘘を聞き分ける耳を持つ大学生・尚哉の下に、小学校で噂のコックリさんの調査依頼が。「あなたは誰?」と言う質問の答えは、かつてそのクラスにいた児童の名でーー。ほか、尚哉の耳に異変が起こる中、有名女優から幽霊相談が持ち込まれて……!?高槻の謎めいた過去も語られ、ますます目が離せない、大人気民俗学ミステリ第2弾!
「BOOKより」
おもしろさ
ミステリー
ハニカミ
「日常」と「非日常」のお話
学校での「日常」と「非日常」
尚哉の「日常」と「非日常」
高槻先生の過去
学校の「非日常」的空間の怪異の発生のしやすさや、実は「本物がいるかも?!」と思わせる出来事
尚哉の耳で歪みが聞こえなくになってしまい、望んでいた「日常」と取り戻したいと思いながらも、歪みの聞こえない状態が「非日常」になっていることに気づき、より人に関わることが怖くなって、より「孤独」になってしまった複雑な心境
高槻先生の過去からの学び。好きな物、未練を作ることで「日常」に居続けるための術
納得したし、講義部分はやはり為になりました!
高槻先生の生き方に、自分も好きなものをたくさん見つけよう!って気になります
テレビドラマ
テレビドラマでもピックアップされてました!!
ドラマ話数と該当の原作です
ドラマ | 原作 |
season1の1話 | 第一章 学校には何かがいる |
season1の4話 | 第二章 スタジオの幽霊 |
season2の1話 | 第三章 奇跡の子供 |
ネタバレ
第一章 学校には何かがいる
10月
先月の神隠しの聞き込みをした、ガキ大将の大河原智樹くんから相談の依頼がきました
相談社 大河原智樹(学校側からも)
怪談名『五年二組のロッカー』
五年二組のロッカーは呪われてる。いつかの放課後に、クラスの女子達がコックリさんをやった後、コックリさんが帰ってくれずに、そのままロッカーに住み着いてしまった
誰も触ってないのに、そのロッカーの扉が開くことがあり。扉が開いている時にうっかり近寄ると、ロッカーの中に引きづり込まれて、違う世界に連れていかれる
子供たちは怖がって、授業にならない時もある
PTAも出てきて、お祓いの要望も出てきている
コックリさんをやっていたのは、神倉理帆、石井あかり、光村杏奈
智樹くんは、高槻先生のことを思い出して学校の先生に「この人なら解決してくれるかも」と言い、学校側からもサイトを通して相談が来てました
智樹君の通う第四小学校には週末の土曜に行きます
学校に着くと、先日聞き込みをした智樹くんと5年2組担任の平原まりか先生が待ってました。メールをしたのもまりか先生でした
今日はコックリさんをやっていた、神倉理帆、石井あかり、光村杏奈にも来てもらい、当時のことを教えてもらいました。実はコックリさんをしていた場にまりか先生もいました
教室の窓際で3人はコックリさんをしてました。でも実は学校ではコックリさんは流行っていませんでした
3人の通っている塾で仲良くなった他校の子からコックリさんのやり方を教えてもらい、やってみたのでした
コックリさんで色々質問をして、あらかた満足をしたのでコックリさんに帰ってもらおうとしましたが、コックリさんは帰ってくれず十円玉はその場にぐるぐる回って止まりませんでした
何度お願いしても帰ってくれないコックリさんに不安に思っていると、十円玉は「ち」「な」「つ」の文字を指しました。直後に教室の掃除ロッカーが音を立てて開き、3人はコックリさんの帰ってくれない恐怖が爆発し、「コックリさんのルール」を忘れ悲鳴をあげて教室を離れてしまいました
まりか先生は3人を下駄箱で見つけて、他の先生に3人を任せ、一旦教室に戻りコックリさんで使っていあた紙を回収し焼却炉に燃やしました
でも、3人が下駄箱で泣いているのが騒ぎになってしまい、今回の怪談が生まれてしまいました
まりか先生はこの後に異変は起きてないと思っていましたが、子供たちは怖いことがあったらしく今も怯えていました
怖いことの一つに「ロッカーから千夏ちゃんの声を聞いた」とありました
「千夏ちゃん」とは夏前まで5年2組にいた「水沼千夏」のことでした。千夏ちゃんは心臓の手術のために夏休み前に引っ越ししたクラスメイトでした
高槻先生は「千夏ちゃんの生霊」が引き起こした現象かも?!??!?!と興奮しましたが、生きているとの勘違いでした
冷静を取り戻し、尚哉に「嘘をついている人」を聞きますが、誰もいませんでいした
高槻先生と尚哉は智樹君の案内で問題のロッカーを見に行きました(智樹君は途中で怖気づいて帰りました)
問題のロッカーは隣の棟2階の物置になっている空き教室に移されていました。使われていない机や椅子と一緒に問題のロッカーは教室の真ん中に置かれていました。本来教室の隅にあるものなので、教室の真ん中にあることで余計に異質に見えました
高槻先生はロッカーを覗いたり触ったりして確認をしましたが、ただのロッカーでした
でも、子供達の中では怪異と成立してしまった「コックリさん付ロッカー」を「ただのロッカーだよ」って伝えても植え付けられた恐怖は言葉だけでは消えません
なので一芝居をすることに
後日、小学校の放課後に、3人がコックリさんをやっていた時間帯に訪れ、尚且つロッカーを片付けた空き教室に5年2組の生徒たちも集めました
高槻先生と尚哉は生徒たちの前で「コックリさんに帰ってくれるように説得する」といって2人でコックリさんをやります
十円玉を動かしているのは高槻先生で、尚哉は十円玉に置いている指を動かされているだけです
コックリさん=「ちなつちゃん」として話を進め、恐怖の対象になってしまった「ちなつちゃん」をクラスメイトだった「ちなつちゃん」に戻します
途中、ロッカーが開き、コックリさんが終わるとともにロッカーが閉まりました
5年2組の生徒たちの中の怪談は終結しました
でも高槻先生は、この発端を分かってしました
実は、コックリさんをやっていたのは生徒3人では無く、まりか先生を加えた4人でやっていました
そして「ちなつ」の名前を出したのはまりか先生でした
まさか学校全体の問題になるとは思っていなく、まりか先生は5年2組にいた「ちなつちゃん」のことを忘れて欲しくなくて、思い出してほしくて、コックリさんを使って名前を出したのです
5年2組の間では、静まったけれど今後も「日常」と「非日常」が入り組む学校には「5年2組のロッカー」の怪談として根付いて語り継がれていくのだろうと、コックリさんで使った十円玉を見て高槻先生は語ります
そして十円玉を尚哉に渡してあることを思い出します
2人でコックリさんをやっていた時、『またあそびたい』としまされました。実は、そこだけは高槻先生は動かしてなく、尚哉も指を置いているだけでした、、、、
そして、問題のロッカーの開閉も高槻先生の仕掛けではなく、勝手に開閉されたらしい、、、、
これは本物が、、、、、?
今後も智樹君を通して、第四小学校の怪談を調査することになりました
第二章 スタジオの幽霊
尚哉、風邪を引く
11月の初めの月曜日 来週末には青和祭です
尚哉は風邪を引いてました。大学には来ていたものの悪化する一方で、行くところ行くところで難波や瑠璃子先輩、唯先輩、高槻先生にポケットティッシュを貰いその日は早く寝ましたが、翌日にはさらに悪化。耳まで痛くなってきてしまいます。
大学を休んで寝ていたら高槻先生が心配をして電話をしてくれ、お見舞いまで来てくれました
尚哉は高槻先生が来るまで10歳の時の祭りの夢を見ていました。でも夢の中の尚哉は大学生の尚哉で、祭りの太鼓しか聞こえなくて。でも太鼓の音だと思ったのは高槻先生が尚哉の家の玄関を叩いてた音でした
夢のことを話すと、高槻もよく見る夢のことを話してくれました。気持ちの切り替え方も。
何かを食べておいしいと思えるなら、それはとても幸せなことだからね
と、言葉をくれます。そして強いと思います。これは尚哉と同じく怪異にあったかもしれない高槻先生が見つけた強くなる方法だったのかもしれません
青和祭 2日目
中耳炎を起こしていた耳も治療してもらって熱も下がり、難波との約束を思い出し青和祭2日目に参加しました
難波のテニスサークルのテントに着くまでに非番の佐々倉と会い、一緒に行動し一緒に高槻先生のトークショーを見ます
尚哉はトークの相手の藤谷更紗が幽霊の話をする前に帰ろうとしますが、藤谷更紗の声は歪みませんでした。そして、周りの声が歪んでいないことに気づきます。こんなことは10歳から今までありませんでした。試しに佐々倉に「嘘」を言ってもらいましたが、その声も歪みませんでした
その事実に喜びと、まさかの気持ちでした
他人の嘘に怯えずに済む喜びと、中耳炎でなのか鼓膜に穴を開いたからなのか、、、、そんなことで声の歪みが無くなったことへのまさかの気持ち
その反対に、この耳があっても傍にいてくれた高槻先生へとのこれからに戸惑いを感じてました
佐々倉は、顔色の悪い尚哉を心配して高槻先生の研究所に休ませるために連れていくと、研究所には高槻先生と藤谷更紗がいました
相談者 藤谷更紗
映画撮影している現場でおかしなことが起きている
音声トラブル。別撮りのはずのオルゴールの音が現場で聞こえたり、撮影中に音声さんが女の人のすすり泣く声を聞くが録ったものを聞いてもそんな声は入っていなかった。音声さん以外もすすり泣く声を聞くようになった
長い髪に白い服の女の目撃。でも現場スタッフは髪の短いものばかり
ついには「この映画は呪われているのではないか」と噂が立つように、、、、誰がやったかわからない盛り塩が置かれている時もあるが、気づくと水をかけられたように溶けてしまっている
更紗も、噂でしか聞いてなかった白い服の女を撮影中に見てしまう。女のいた場所は、セットの天井の枠組みの上
現場に来て、調査をしてほしい
調査には次の日にとなったが、尚哉は耳のことを打ち明けることができずに同行します
次の日 高槻先生と尚哉は多摩川沿いの撮影スタジオに
高槻先生は藤谷更紗の個人的な知り合いで、撮影の見学に来たということになってます
高槻先生は雑用係の純ちゃん、小道具担当の和田さん、音声担当の浜村さんに聞き取りをします。その横で尚哉は耳を澄ましますが声は歪みませんでした
聞き込みの途中で撮影が始まりますが、藤谷更紗が撮影を止めてしまいます
セットの2階に長い髪に白い服の女が立っていました
高槻先生は一目さんに2階に上がりますがそこには誰もいませんでした
後を追ってきた監督に「部外者は出てけ」と怒られスタジオの外に出されてしまいます。騒ぐスタッフの声を聞いても尚哉の耳は歪みが聞こえず、どれが「嘘か」と疑う自分に耐えられず先に帰ろうとした時、高槻先生とそれを追ってきた藤谷更紗に男がシャッターを切ってました
記者と思われる男は、写真を撮って帰って行きました。藤谷更紗は記者に写真を撮られたショックのまま撮影に戻って行きました
高槻先生と尚哉も帰り、その帰り道で尚哉はやっと耳のことを打ち明けました
それからも耳は戻らず、日常を過ごしてました。
その日常は変わらず、尚哉は1人でいました。「嘘」を聞く耳をなくして余計に他人の言葉を疑ってしまい、1人でいることが増えてしまいました
1人で大学を出ようとした時、突然腕を引かれます。先日の撮影現場に来た記者の男でした。
男は飯沼と名乗り、高槻先生のことを聞きます。そして先日撮った写真が高槻先生の父親に揉み消されたこと。それの揉み消し方に不可解に感じ高槻先生の両親のこと、高槻先生自身のことを調べ出し、『神隠し事件の真相』の記事を書くために尚哉に協力を求めました
尚哉は断り、店を出ようとした時に飯沼の声が歪んだのを聞きます。突然歪んだ声にビックリして飯沼を振り返ってしまい、飯沼は話を続けます
飯沼の声は歪み、それは尚哉の聞き馴染んでいる「嘘」の声でした
尚哉は嘘の部分を指摘し、店を出ました
尚哉は飯沼が追ってこないことを確認して、佐々倉さんに電話をして飯沼とのやりとりを話します
高槻父は、以前にも息子に関するニュース、息子と自分つながるネタを揉み消してました。
尚哉は、耳が戻ったことを高槻先生に伝えに研究室に行くと藤谷更紗がいました。また調査に来てほしいとの相談でした。でもその言葉には歪みが含まれていて、尚哉は咄嗟に高槻先生に合図します
高槻先生は尚哉の合図を受け取り、スタジオに出る幽霊の真相を解き明かしてました
高槻先生が撮影現場に行った日の幽霊の正体は、小道具担当の小田さん
すぐに駆けつけた高槻先生と出会さなかったのは、サッシの窓から飛び降り1階に戻ってきたため
真相は、藤谷更紗が映画を注目させるためにやったことでした
たまたま出たバラエティー番組で「幽霊を見たことがある」と言った途端に話題になり、バラエティー番組での出演は増えた。これを宣伝に利用するために、撮影スタジオでの幽霊騒ぎを起こしたようです
あわよくば、高槻先生がバラエティ番組に出て更に注目を集めようとしますが、高槻先生は今後その類の番組には出ないみたいです
藤谷更紗は、全てを白状して実は見えていたこともあったと言い捨てて研究室を去って行きました
高槻先生はまさか本物の話が混じってるとは思わず、後を終えませんでした 笑
尚哉は今回の高槻先生の対応を見ていて「自分の耳がなくても嘘が見分けられている」ことを実感しました
だから、尚哉の耳の調子?が悪いことも初めから見抜いていました。でもどうしてその不調を言ってくれないのかが分からなく、今まで様子を伺ってしました
尚哉は白状して理由を言うと、高槻先生はその理由を笑い飛ばします
高槻先生は、尚哉も自分も過去の体験によって「日常」と「非日常」の境界線を歩いている。「日常」側の人間と一緒にいると自分が「非日常」側なんだと実感してしまう。だから同じ怪異を体験した(かも)同士、傍にいてほしいと告白しました
尚哉の心配は杞憂だったのでした
第三章 奇跡の子供
11月の終わり
尚哉は講義後にバイトの話を聞きに研究所に行きます。依頼のメールには『奥多摩の奇跡の少女』と書かれた文面がありました
高槻先生は知りませんでしたが、最近ジワジワと話が広まっている話でした
『奇跡の少女』と言われているのは、刈谷愛菜ちゃん
今年の5月に遠足で奥多摩を訪れた小学校のバスが、奥多摩湖に転落した事故で少女以外全員亡くなりました
少女はその事故で、無傷で助かりました
怪現象とはちょっと違うようでしたが、高槻先生は話を聞きに行くことにしました
相談者 川上由紀也
両親が「神頼み」が好きで、9月ごろに『奇跡の少女』の話を近所から聞き実際に行ったらしく、その数日後にいつもより電車を早く乗った日にいつもの電車が人身事故を起こしたらしく『奇跡の少女』の加護だと思い込んでしまい。それから二週間に1回通っているらいしい
洗脳を受けているのではないかと心配になり、それが宗教団体じゃないか調べてほしい
相談を受けた週末に『奇跡の少女』が住んでいた杉並区に聞き込みに行きました。近所の人は『奇跡の少女』について信じてはいませんでした。ともとも顔見知りというのもあり、生き神の様に扱う気はなかったみたいです
「話題になっているから」と近所の人の中でも実際に行った人はいたようですが、お参り?後に特に変わったことは無かったようです
聞き込みの感じでは、宗教団体という感じではなく「話題になってる」「行列ができてるから並んでみよう!」といった野次馬の様にも感じました。ちょうど先日の授業でも題材にされた「流行神」の様だと尚哉が言うと、高槻先生もそれに同意します
聞き込みだけでは分からないので、実際に『奇跡の少女』に会いに泊まりで奥多摩に行くことになりました。
行く日は12月になり、佐々倉さんも同行できる平日でした。
佐々倉さんが同行する理由の一つは、遠出の車出しをする際の運転手を担っているらしい。高槻先生が(フロントガラスに鳥がぶつかって)起こしてしまうかもしれない大事故を回避するためでもあるらしく、高槻先生には運転をさせないために今回も同行したみたいです
もちろん、奥多摩の温泉も目的の一つらしいですが、、、、、笑
奥多摩の『奇跡の少女』の住まいは、事故の遭った奥多摩湖のすぐ近くでした
家の前には車があり、家に向かって数人が行列を作ってました
高槻先生たちも行列に並びながら、前に並んでいる人に話を聞きます。その人は杉並区に住んでいる時から何度か来ているようで、お参りしてから事業がうまくいったのでお礼参りもあるそうです
1時間ほど並んで、部屋に入るとお母さんと思われる女性が対応して、『奇跡の少女』と言われる愛菜ちゃんはお絵かきをしてました
部屋の模様も宗教染みたものはなく、家具と愛菜ちゃんの本棚が上下逆さま乱雑に仕舞われているなどといった一般家庭のようなお部屋でした
部屋に鳥籠があり、中には文鳥がいました。お参りに来たお客さんが愛菜ちゃんのために動物セラピー的用途で持ってきて貰ったものみたいです。佐々倉さんがお願いして別部屋に移動させました
お母さんは真紀子と名乗り、悩みを聞き出しますが、3人が来た理由は悩み相談ではないので単刀直入で依頼できたことを話します
真紀子さんも質問されたことに真摯に答え、その声には歪みはありませんでした。唯一歪んだのは佐々倉さんの家についての質問でした
「お参りに来てくださった方の一人が空き物件をお持ちで、譲ってくださったんです。前のアパートは狭くて、お客様の相手をするのもままならないところがありましたし、ご近所の目もありましたし……それに、事故現場から近いこの場所で暮らす方が、亡くなった方々へのお弔いにもなりますし」
まさかそこが歪むとはと耳を押さえます
尚哉は『奇跡の少女』の実態も気になるが、高槻先生の様子も気になりました。いつもなら嬉々として話を聞いていますが、今日の高槻先生は強張った表情でした
高槻先生は、事故状況の話も聞きます
真紀子さんは警察から聞いた話を愛菜ちゃんを撫でながら話します、警察から聞いた話なのでその話にも歪みはありませんでした
その時に佐々倉さんが愛菜ちゃんの絵を見て「おかしい」ことに気づきます。その絵は愛菜ちゃんから見て逆さまの絵でした
愛菜ちゃんは3人を見つめ、そのまま玄関を見ました。
3人は事故現場の奥多摩湖を見て、付近を少し観光して宿に行きました
翌日
帰る前に高槻先生が「見はらしの丘」に寄りたいと言い、散策してるとそこには愛菜ちゃんが居ました
愛菜ちゃんは何か冊子を持ちながらキョロキョロして柵の下を覗いてるのを高槻先生が話しかけます。愛菜ちゃんはビックリして冊子をカバンにしまおうとしますが上手くしまえてませんでした
冊子には「えんそくのしおり」と書かれていて見せてもらいます
高槻先生が愛菜ちゃんに「なにを見ていたの」と質問しても何も答えなく、更に問いかけようとすると押し倒して走って行っちゃいました
愛菜ちゃんが見ていた柵の下を3人で覗くと、高槻先生は何かに気がつきました
3人は『あるもの』を持って愛菜ちゃんの家に再び訪れました
お話中の客人には帰ってもらい、行列に並んでいる人にも帰ってもらいました
高槻先生は、この相談室みたいなことを辞めて愛菜ちゃんを病院に連れて行くことを勧めます
愛菜ちゃんは脳に障害を起こしていました。モノを上下逆さまに捉えてしまう障害を。だから本棚も、絵も、上下逆さまになっていたのです。さっき愛菜ちゃんに会った時も「えんそくのしおり」は上下逆さまでした
真紀子さんはその原因がバスから投げ出された時のものと聞きますが、高槻先生は心因性のものと進言し、『奇跡の少女』の謎を推察します
高槻先生の予想では事故に遭った遠足の日、愛菜ちゃんはバスに乗っていませんでした。
愛菜ちゃんは「見はらしの丘」で柵の向こうに靴を落としてしまい、バスに乗り遅れてしまいまったのです。だからバスの事故に巻き込まれなかったのです
靴を落とした理由、バスで乗車点検されなかった理由は、自分で落としたのかもしれない、他の子の意地悪があったのかもしれません
愛菜ちゃんは出発してしまったバスを追いかけ、追いかけた先でバスが逆さまに落ちて行くところを見てしまったのかもしれません。だから愛菜ちゃんの見える世界が逆さまの現象を起こしてしまったのかもしれません
愛菜ちゃんは高槻先生の話を聞いて涙を流していました
真紀子さんも事故の日に愛菜ちゃんがバスに乗っていなかった可能性に気づいていました。でも「バスに乗っていなかった」事実は愛菜ちゃんがイジメに遭っているかも認める可能性でもありました
イジメが理由でなく「愛菜ちゃんは神様に守られた子」と祀りあげた真紀子さんを高槻先生は責め立てます
その行動が、愛菜ちゃんの嘘を本当にしてしまい、言葉を奪ってしまった原因でもありました
愛菜ちゃんは鳥籠を持って高槻先生からお母さんを守ります
愛菜ちゃんは愛菜ちゃんで言葉を呑み込んでしまいながらも、お母さんのさんの傍にいれることを望んでいたためにお母さんの望む「神様」でいました
真紀子さんは愛菜ちゃんを抱きしめ、止めます
高槻先生はその場を離れようとしますが、鳥に当てられ意識を手放してしまいました
数日後
尚哉は研究室に呼び出されました
依頼主の川上さんには「宗教じゃない」と報告したところ、両親は別の神社に通うようになったようで安心してました
尚哉はあの日、真紀子さんを責め立てる高槻先生を不思議に思ってました。
実は高槻先生も、愛菜ちゃんと一緒でした
真紀子さんのように高槻母は、従姉に言われた
「彰良は天狗にさらわれたのよ。そして天狗にされてしまったの。でも、何かの事情があって、地上に戻されたのよ。翼を切られてね」
を信じてしまい、息子の行方不明の空白の謎を「天狗になってしまった子」と理由づけてしまったのです
そして真紀子さんのように子供を祀りあげ、周囲にも広めました。「天狗の子」の信仰を広めることで謎を「本当」にしようとしたのでした
高槻先生も高槻母が喜んでくれるのが嬉しくて付き合ってしまったのもいけませんでした。いつしか怖くなって「神様をやめる」と言うと、高槻母はそれを受け入れられず息子を見なくなりました。息子はまだ行方不明になってから帰ってきていないと思い込むようになりました
高槻父は、高槻先生を遠くの親戚に預けました。高槻先生自身もその判断は正しかったと思っています。両親から離れることになっても、「神様」でなく「人間」と扱ってくれる優しい人に恵まれていることに感謝もしてました
だから、自分が救われたように尚哉にもそうゆう人を見つけてほしいと願っています。今の尚哉は昔の自分を見ているようでほっとけないと思うから、「日常」側に未練や好きなモノを作ってほしいと思うのです
そして高槻先生は「尚哉をひとりにしない」と約束します。その言葉は歪みない本心の言葉でした
尚哉は高槻先生が「嘘を言わない」という言葉の中に、本当のことを言わずに隠してることに気づいていました。声に乗せないことで歪みの音を回避しているのです。そうやって周りに線を引いていました
でも、自分の昔のことを話してくれ少しは高槻先生の内側に入れてくれた気がしました
高槻先生は院生のお菓子を物色してました。その行動は「未練」と言う好きなものを見つけた今なのかもしれません
おわりに
高槻先生の講義
- トイレの怪談
- コックリさん(狐里狸)
- 学校の『日常』と『非日常』
- 幽霊とお化け
- 人面犬、人面魚
- シミュラクラ現象
- パレイドリア効果
- 流行神
どれも身に覚えのある事柄でしたし、たくさんの学びがありました!
お気に入りのお話は、第二章の「わんこくん」と「大仏くん」のお話です 笑